SAKURA SAKURA
□サクラサクラ序章
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腕の中で眠る。
目が覚めて飛び込んできたのは、ハボックさんの姿で、大佐は何処何だろうと…。
大佐は、風呂と飯と昼寝をしていると告げられ、オレは頷いた。
大佐に突然頼まれて、抱き包むのは、大将。
機械鎧は外されていた、身体の負担になる事。ウィンリー嬢には申し訳ないが、重くて辛いらしい…。
ソファーかもしくは、ベッドの上に介助者が座り、大将を軽くブランケットに包んでから横抱きで介抱する。
ベッドで横になる時は介助者は常に添い寝状態で寄り添う。
もう長くないですよ…と言われ、それでも半年以上頑張っている。
始めのうちは、一人で寝かせていても大丈夫だったが、そうはいかないのも真実で、痙攣が酷かったり、不安がったり、何よりも、少しでも不安を取り除いてあげたかった。
後は痛みの恐怖から少しでも解放するために。
そして、今日は俺の番。
交代で見てた。
まずは、シャワーを浴びて汗を流し、ゆったりとした、シャツとパンツに着替えて用意してから、部屋に入る。
かえって抱っこしたままだと、しんどいんじゃないかと思ったが、本人が、こっちの方がいいと言うので、意見を尊重した。
まるで赤子を抱っこする様な感じで、たまには軽く揺らしてやると、気持ちいいのか突然すやすやと寝息をたてだす。
少し、ぐずり気味な時は腰の辺りを軽く叩きながらリズムをとってやれば、そのうち、トロンとして眠りだす。
熱が上がって寒さを訴える時何かはこの横抱きにして眠らすのがもっとも良く、自分自身の体温で加温してやる。
そして、この空間。
大将中心になっていて、何だろな…
上手く言えないけど。
俺をも含めて大将への溺愛ぶりを感じた。
俺は唯一苦手な瞬間がある。注射の時だ。
医者来て施す場合と大佐がする場合がある。
ちなみに大佐に、お前も出来る様になっておけ、と言われた。
ペインコントロールだ。
微妙な時間差で痛みが出たりした場合は、そりゃあ可哀相とか言う問題じゃない。
ガチガチと歯を鳴らし、沢山の脂汗をかき、身体全体を使って息をする。ぽろぽろと流れる涙。
それでも、痛いなんて事言わずに我慢して、収まるのを待つ。
痛み止めを使ってすぐに楽になる訳じゃない。
背中を撫で愛子ながら薬が効くのを待つ。
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