LOVE WARS 2nd

□インターミッション 2
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 念入りに、目詰めされた扉…壊された鍵。
 私達が錬金術師と知っているならば、簡単に開けられる位わかっているだろに。

軟禁状態か…何故?

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

◆野営の大型テントにて…

「大佐あちぃよ、怠い…。」

掠れた声で、エドが小さく呟いた。

 あの子が、プライベートであろうが、戦場であろうが…こんな事を言った事なんて無いにも等しいのに、どうしたんだ?


 座り込んでうずくまるあの子の背中に手をあてると、酷い汗と、発熱してるのか…変に熱くて、冷たかった。

「エド、酷い汗だな…私ののシャツしかないが、着替えよう。」

サンドカラーのコートを脱がせると汗ジミの広がるブラウス。きつく絞められたコルセットの紐を覚束ない指先で解き、胸元の大きなリボンを解く、ボタンを手探りで外し、下に着けられた。
サポーターや、チョーカー、手袋、肘あてや、手甲を外し、ブーツも脱がせた。


 白い肌があらわになると。あの時よりか、痩せたのか、筋肉質だった身体が、華奢な身体に変わり果て、私は、愕然とした。

 胸元をタオルで隠させ、背中と腕を拭い、私のシャツに着替えさせた。

「寒くないか?」

小さく頷くあの子に、毛布を被せた後、額の汗を拭い、口を濯がせ、背中を撫で、息を整えさせる。

「エド…弟に、診てもらおう。いいね?」

人の手を借りて救護用テントに移動して、アルフォンス君に診てもらうが、如何せん反応がない。

ぐったりとするエドをベッドに横たわらせ、弟が点滴を施す。

「"エルリア"さん、おとなしく寝ててくださいね。点滴で少しは、楽になると思いますから。」

よそ行きの声で、アルフォンス君が、話かけると。

もう薬が効いてきたのか、目をトロンとさせて、もう眠りについていた。


ふと、アルフォンス君に背中を突かれて、私はテントを後にする。


「大佐…"姉"を無理させないでください。」

「アルフォンス君、"エルリア"は、体調が良くないのか?」


「今は、まだわからないです。まだまだ僕の勉強が不十分です。とりあえず明日の作戦が終わったら。別の所に行きましょう。こんな事言いたくないのですが、エルリアさんが、後一日。動き回れる様に、何とか薬で持たせ、騙します。」



―兄さん許して…医療従事者として最低最悪の人間だ。



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