LOVE WARS 2nd

□インターミッション
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 久々に聞いた懐かしい声。それは、俺の弟。たった一人の大切な弟、アルフォンス。

久々の出会いだった。

医者になりたいと言って、俺達は一度別れて…俺は、こんな姿でアルと再会。

「兄さん!大丈夫!僕が、僕が…」

ズタボロの俺。
アルに何回助けられた?
重なる手の平。

熱いエナジー。

軽くなる身体。

再び目を覚ました時には、アルは居なくなっていて、大佐が俺の事を、覗き込んでいた。

大佐も怪我は、治してもらったみたいだ。
でも、その視界はまだまだ欝すらとしか戻ってないみたいで、ぎこちないその手が俺に触れる。

そして手の平に囁く。

「ただいま。スマン。」

アイツは一瞬、眉間に皺を寄せた後、目元が緩み一筋の涙を零す。

そして、「馬鹿者!」と、叱咤した後。

俺は、あの大きな胸の中に強く強く抱かれて、あの"ロイ"に泣かれた。

そして俺もそれに応え、アイツの広い背中に手を回した。
 アイツの背中はいちだんとたくましくなっていて、熱くて…
 正直な感情が、こんな状況下にもかかわらず、突然たまらなく欲しくなってしまった。
 ふと、それに感づかれたのか、甘い口づけを施され…長い抱擁を受けた。
それに応え俺は、悦楽の涙ながらに、アイツの要求に応じる。
二人で味わう、久々の快楽と開放感…。

このまま惰眠を貪り、歓楽に溺れていたかった。
 でも、いつまでも甘えてられない…。そんな俺達を戒めるかの様に、突然聞き慣れた声が廊下から響き渡る。 
「兄さん、義足!貰って来たよ!扉開けるよ!!」

俺達は、顔を見合わせた。


 その日を区切りに、俺は、アイツの補助して戻り、アルは、雇われ医者として就いた。

軍人としてではなく、"女神"としての存在。

 俺…いや…私は、女神として、この場所に降り立つ。

 死神と言う名の女神。

 砂塵化した大地に焔を放ち浄化…そして雨が大地を潤し…

それを繰り返した。

 時には、天使とも言われた"私"。
なぜなら、マントを翻し軽々と駆け抜けて行く姿に、兵士達がつけた。

「私は、やきもちを妬きそうだよ…。」

手の平に呟く。
「馬鹿、俺は、アンタのもんだ。」

『次は、何処をやるんだい?』

大きな地図に、殴り書いた。
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