拍手レスや突発短文等。
◆突発文:+10骸髑 

―おやすみなさい、凪

夜が来る。
貴方に会う。
貴方と別れる。

別れ際の言葉はとても優しくて、とても寂しげで。


おはよう、は言えない。
貴方には、言えない。
いくらこの世界が昼間のようでも。


目が覚めて、涙を流す。

骸様、骸さま、むくろさま
繰り返し名前を呼ぶ。
心の中で、何度も。
答えは、ない。


「むくろ、さま」

「どうしたんですか?凪…」


気がつくと私を見下ろす貴方がいた。
驚いて思わず飛び起きたら、貴方と頭をぶつけてしまった。
眉をひそめて自分の額を撫でる貴方を見つめ、ズキズキ痛む私の額に手をやる。
夢じゃない、そう実感する痛み。

そうだ、貴方は昨日帰ってきたんだ。

思い出すと嬉しさで涙が溢れた。


「凪っ…?そんなに、痛いんですか?」


そう言って私の顔を覗きこんだ貴方に、何年も言えなかった言葉を紡ぐ。


「おはよ…ござい、ますっ、むくろ…さま」


きょとんとした顔をして、首を傾げた骸様は、小さく笑うと私の額にキスをした。


「おはようごさいます、凪」


何年も訪れなかった朝が、きた。

2011/03/22(Tue) 21:10  コメント(0)

◆突発文:スペ→髑(?)※本誌ネタバレあり 

反抗せず、よく従い。
そして何より愛らしい。
マインドコントロールによりクローム髑髏という名の操り人形を手にいれた。

内臓も右目も無い、からっぽな少女。
彼女を満たしていたのは、支えていたのは…。

「六道、骸…」

彼もまた、私の計画に必要だ。
彼を手にいれるために私は彼女を手にいれたのだから。

きゅっ、と少しだけ少女の肩を抱く手に力を込めた。
…そう、彼女を手にいれたのは計画のためだ。
だからこそ、言いなりになるようマインドコントロールなどという手を使ったのだ。

彼女からは話しかけてはこない。
彼女は表情を変えない。
彼女は、言われたことしか行動を起こそうとしない。
―…そう、私がそうなるように仕向けたのだ

まさに人形。
彼女の最後の抵抗。
あの時が懐かしく思えた。

「……クローム」

「はい、D様」

「少し気分が優れません…抱きしめてください、私を」

「はい」

少女は背伸びをして少しばかり背を曲げた私の頭を抱え込む。
…あぁ、もうお前は抵抗しないのですね。

彼女の暖かさも、香りも柔らかさも、全て感じるのに、私は何も満たされない。
むしろ虚しさが増すばかり。
…あぁ、今のお前は私の思い通りなのでしたね。
我ながら虚しいことをしたものだ。


…からっぽだったのは欠損のある彼女の方ではなく、私の方ではないか。

それでも私はこの虚しさを埋める拠り所を彼女に求め、抱きしめる。

あぁ、早く。
六道骸をこの手に。

お前の大好きな六道骸の器の私なら、お前は笑ってくれるでしょうか?
私を好いてくれるでしょうか?
…今みたく抱きしめたら、その私に回した腕に、優しく力を込めてくれるでしょうか?

それが叶った時、私は解き放たれるだろう。
その孤独から。

彼女の手によって…。

2011/01/28(Fri) 18:06  コメント(0)

◆突発文:初代大空・霧・雲会話文※ギャグにつきキャラ崩壊注意 

ア「ジョット…、怪しいやつがいたから捕まえたよ」

D「なんなんですいきなり!どういうことか説明しなさいっ」

ジョ「あぁ…アラウディ、紹介が遅れたがそいつは新しいファミリーの一員、D・スペードだ」 

ア「えっ」

D「何ですかその『うっそーマジでー?』みたいな顔はっ!アイム ファミリー!!ですよっ」

ア「いや、今のは『こんな髪型どうやってセットしてるんだろう』の目だよ。…あと何で英語?」

D「話噛み合ってないにも程があるでしょう!!ジョット、何なんですかこの人っ」

ジョ「コミュニケーションをとるのがちょっと苦手なお茶目さんだ。…ほら、アラウディ…ちゃんとスペードに謝ってやれ」

ア「アラウディ、ドジっちゃった☆」

D「真顔で言わないでくださいよ! 怖 い ん で す よ !!!」

ア「てへ☆」

D「嫌がらせですかっ!?これはもう嫌がらせでしょう!?」

ジョ「スペードは気が短いな。こんなんじゃファミリーのノリについていけないぞ」

D「…は?」

ジョ「先に言っておくが、アラウディはまだ序の口だ。さらに上をいくテンションのファミリーが君を待っている!」

D「何ですか最後の言い方っ!何なんですかこのファミリー!!!」


―そしてこの後、スペードはキャラ作りのため「ヌフフ」笑いを産み出してしまうのである…


end.
―――――――
あとがき

本当に突発(笑)
ヌフフに至る経緯考えてたらこんな話になっちゃいました…

2011/01/24(Mon) 19:31  コメント(0)

◆突発文:骸→←髑 

「骸様は優しいです」
それは違います。
僕は君を利用するために接しているのですから。

「骸様の声や、手はとてもあたたかで、安心します」
それは違います。
だって君は現実で僕と触れ合ったことさえないじゃないですか。

「私、骸様が…好きです」
それは違います。
君はそういった感情を知らない。
だから勘違いしてるんですよ、僕を…好きだ、などと。


「骸様…?どうして、否定ばかりするの?」

それは、それは…、……それは。


僕は否定し続けなくてはならない。
それは、君のため、僕のため。
君の想いの『正しい答え』は僕ではない。
…僕であってはならない。
だから僕は敢えてこう答えましょう。


「…それは違います。これは否定ではなく、『正しい答え』なのですよ、クローム」


どう答えればいいのか。
何に答えればいいのか。
何に正直に答えるのが正解なのか。


「……骸様は、私が嫌いなのでしょう?だがら、否定ばかりするのでしょう?」
「それはっ…」


それは、違う。

どの言葉にも、僕は正しい答えを一つも彼女に伝えられてない。


「……それは、違います」
「じゃあっ……じゃあ何で私の言葉を…想いを、否定するのですか?」


ただこの答えだけはわかっている。


「……それは僕が…君を好きだから、ですよ」



――僕はその時初めて、僕の心に正直な『答え』を出した



end.

2011/01/16(Sun) 19:16  コメント(0)

◆クロームとM.M 

貴女は少しお母さんに似てる、と目の前にいる隻眼の少女は言った。

「アンタの母親に?」

アタシが怪訝そうに聞いたら無言でコクリと頷いた。

「…失礼なこと言うじゃない。アンタの母親ってひどい奴だったんでしょ?」

つまりアタシはそれほどこの女に嫌われているのだろうか。
実際にそうだとして、別段自分は困らないが、なんだか少し腹がたった。

「お母さんは、確かに冷たい人だったわ」

彼女の口から語られる母親の姿は、一般の親と比べて確かに冷たく無関心な態度である。

「つまりアタシがその人に重なるわけ?」

そう言うと今度はフルフルと首を横に振った。
なんだと言うのか。

「私に話しかける時の、言い方が似てるの」

少し棘なあるような、突き放すような言い方。
確かにそんな話し方はしてるっけ。

「…でもね、全然違うの」
「?……何がよ」

「…貴女は、お母さんよりずっと優しいもの」

優しい?アタシが?
可笑しくてアタシは声を上げて笑った。
驚いたような顔をして、彼女はこっちを見てくる。

「あのねぇ?アタシがどんな女か知ってるの?自分で言うのも何だけどお金が全てな嫌な女よ?」

ハンッと鼻で笑うとそれでもなお少女は続けた。

「でも、貴女は私に、話しかけてくれる。私を、見てくれてる」

「…アンタそれじゃあ大抵の人が『優しい』やつになるじゃない」

「…そうだね」

…だから案外世界は優しいのかもしれないわ。
小さく笑って女は、クローム髑髏は言った。

「…馬ぁー鹿。世間はそんな甘くないわよ。…あぁもうっ!だから世間を知らないお嬢ちゃんは嫌いなのよっ!」

「ご、ごめんな…さい」

「何謝ってんのよ?…世間を知らないなら知ればいいだけじゃない」

「…?」

お金ならないことをするのは、馬鹿だ。
…けれど。

「だから教えてやるわよ、このアタシが直々に!感謝しなさいよ?珍しく無料でやってやるんだから」

「?…ありがとう」

どうやらアタシはどんどん『馬鹿』になってきているようだった。
…だって、放っておけないじゃない?こんな子。
たまには慣れないことを、してやろうじゃないのよ!

―――――――
M.Mは何だかんだ言いながらクロームの世話を焼いちゃう子だといいな。
もう!何なのよアンタは!?と言いつつもクロームのこと心配しちゃったりとか。
黒曜ガールズは仲いいといいな!
ただ気がかりなのはM.Mは「私」と言うのか「アタシ」と言うのかがわからなかったことです…。

2010/12/07(Tue) 22:27  コメント(0)

◆突発文:骸髑・スペードに彼女いた設定前提 骸とスペード 

「私と君は似ていますね」
D・スペードはそう、呟いた。

「…似ている?僕と貴方が?…やめてください、気色が悪い」

骸はさも嫌そうに答えると、スペードは苦笑した。

「えぇ、確かにそうですね。どちらかといえば、忌々しい事実です」

まだ言うのか、と骸は眉間に皺を刻んだ。

「忌々しいと思うなら、わざわざ言いに来ないでください。…不愉快ですよ」

「忌々しいからこそ、言いに来たんです」

何が言いたいのだ、この男は。
苛立ちを隠そうともせず、スペードを骸は睨み付けていた。

「これは忠告ですよ。]世の霧の守護者、君へのね」
「…回りくどい言い方はやめて、さっさと本題だけ話してください。…僕は今から」

「可愛らしいあの娘に会いに行くのでしょう?」

微笑しながら放たれた言葉は、図星であり、何も言い返せなかった。

「悪いことは言いません、大切ならあの娘を手放しなさい。あの娘のためにも、君のためにも」

「馬鹿馬鹿しい、貴方の用件はそれですか?何と馬鹿げたことを」

「君はわかっていない、自分の立場を」

微笑していたスペードは、いつになく真剣な顔だった。

「君は悪人だ。そして、死んでもそれは変わらない。魂は輪廻の輪から抜け出せない」

「…何が、言いたいのでしょう?」

「君は彼女と共にいられない。君は廻る、彼女は廻らない。もし君の魂が輪廻から抜け出せても、彼女と同じ場所にはきっと行けない」

スペードの言葉は、骸のにとって重々しい事実そのものだった。

「…私も同じ、ですよ。ボンゴレリングに意思を宿しているから魂は還れない。もしリングから意思を離すことが出来ても、行く場所は暗く冷たい場所だ」

「……貴方にも、愛した人がいたのですか」

スペードはまた微笑し「どうでしょうね?」と曖昧に答えた。

「兎に角、わかったでしょう?私の忠告を」

―私と同じ思いはしたくないでしょう?

スペードの瞳はそう語っていた。

「えぇ、まぁ。…それでも僕は彼女を手離すつもりはありませんけどね」

貴方に従う義理はありませんからね、と骸は微笑した。
一瞬、スペードは目を見開いたが、すぐに調子を取り戻した。

「…まったく。本当に私と君は似ていますね。これはでは忠告した意味がない」
霧は、似てしまうのでしょうか?とスペードは呟き、消えた。


― もしそうなら、それはまるで、呪いのようではないか


骸はそう心の中で思い、苦笑した。

2010/09/30(Thu) 22:22  コメント(0)

◆突発文:骸凪で白雪姫パロもどき 

「甘い林檎は、いかがですか?」


ある日、留守番をしていた時に黒いフードを身に纏った人が訪ねてきた。

綺麗な黒い髪で右目は隠れて見えなかった。けれど、隠れていない左目は、それは美しい藍色をしていた。
声からして、男の人だろう。でも、その整った顔は女性にも男性にも見える。

「甘い林檎は、いかがですか?」

美しい笑みを浮かべた男の人は、そう言ってカゴから1つ、真っ赤な林檎を取り出した。

吸い込まれそうな、藍色の瞳。
逆らうことのできない、強い力を秘めた瞳。

「……いただきます」

彼の手からその真っ赤な林檎を受け取って、一口、ほおばった。


ガクンッ


視界が反転し、意識が遠ざかった。

最後に見たのは、男の笑みだけだった。





どれ程眠っているのでしょう?瞼は重くて開かない。
いくつもいくつも、夢を見て、どんな夢だったのか、忘れるほど沢山の夢を見た。

ふわり

唇に柔らかい感覚。
すると、あれほど重かった瞼はパチリと開いた。

目の前にいたのは、長く美しい黒髪を後ろで束ねた、綺麗な男の人。
驚く程美しい男の人だけど、その顔立ちより紅と藍色の色違いの瞳の方に惹かれた。

「あぁ、やっと目を醒ましましたね?」

初めまして、六道骸と言います。
彼はそう名乗り、にこりと笑った。

『初めまして』?私はこの人と会ったことがある気がする。
私は何故眠り続けていたんだっけ?

覚えてるのは、黒と、藍色、美しい赤、そして―――
「…貴方は」

何か言おうと開いた唇に、彼は己の人差し指をそっとあて微笑んだ。

「僕は貴方を迎えに来た。それで十分でしょう?」

彼はそう言うと私を抱き抱え、馬車へと運んだ。


迎えに来たのは王子様ではなく、魔法使いでした

魔法をかけたのも、魔法を解いたのも魔法使い。
林檎を食べさせたのも、林檎の呪いを解いたのも貴方なのでしょう?

私はそれを怒ることも、嘆くこともしなかった。
それ以上に、彼の声を、瞳を、彼自身を愛してしまったのですから。

2010/09/23(Thu) 16:29  コメント(0)

◆突発文:骸髑 

「骸様は、白が好きなんだと思ってました」

突然、クロームは僕にそう言った。
一体どうしたのかと僕は「どうしてそう思ったんですか?」と聞いた。

「だって骸様は精神世界では白いシャツを着ているでしょう?…私の服だって、白ですし、…てっきり好きなのかと」

クロームは一拍置いて、さらに続けた。

「だけど、戦っている骸様の服は黒でした。…だから、どうして精神世界では白い服なのかと思ったんです」

何だそういうことか、と僕は小さく笑った。

「僕は黒が好きなんです。白い服を着ているのはこの世界で姿を保ちやすいからですよ」

半分は嘘では、ない。
黒は僕の好きな色だ。
だけどこの服が白いのは、そんな理由ではなかった。
初めて彼女にあった日、彼女が僕の声を聞き取った時、『使える』と思ったのだ。
しかし、初対面の相手に黒衣を纏い、『君が必要です』なんて言ったら彼女はきっと怪しんで、僕の手を取らなかっただろう。
そう、全ては彼女を信用させるため。警戒心を解き、心ごと捕まえるためだった。
そのはずだった。

だが、今は少し違う。

僕は、彼女の前では『白』くありたかった。

黒は僕の本質で、きっと彼女は……僕を恐れるだろう。

だからせめて、白い服を纏い、にこやかに笑っていようと思った。



僕は彼女のそばにいたかった。



彼女に気づかれてはならない。
彼女に恐れられないために。
彼女に本当の僕を知られないために。



彼女が、僕から離れていかないように。



「…骸様?どうかしましたか?……私が、変なことを聞いてしまったから、…怒っているんですか?」

僕がしばらく黙っていたせいで、彼女は不安げに僕の顔を覗いてきた。

「…いえ、なんでもありませんよ」

にっこりと笑うと、僕は彼女の腕を引いて、彼女を抱き寄せた。

「っ!?む、骸様っ!?」
「クフフ…僕のことを気にかけてくれるなら、…ずっと僕のそばにいてくださいね?クローム…」

そう言うと彼女は耳まで顔を真っ赤にして「……はい」と頷いてくれた。

離しませんよ?君のこと。

……少なくとも、君が僕の本性を知って、逃げたしてしまうまでは…



end.
――――――――――
あとがき

骸さんはクロームちゃんの前では白い服着てるよね!
というわけで妄想←

骸さんはクロームちゃんを手放したくないけど、怯えて無理してそばに置くのは気が引ける…みたいな。
独占欲は強そうだけど、クロームちゃんを大切にしたいって思っていたらいいなーって思うんです。

2010/08/30(Mon) 20:34  コメント(0)

◆突発文:骸髑 

私は愛情というものが欲しかった。
そのくせにあの人が私に向けてくれる言葉を、私は信じられなかった。

『僕には君が必要です』

嘘。
身体の戻った貴方にはもう、私は必要ないのでしょう?

『ずっと触れたかった』

嘘。
変に感情を持ってしまった器になど、触れたくなどないくせに。

『愛しています』

嘘。
こんな私を、貴方のような方が、愛するわけないでしょう?



「……では、クローム。いくつか質問していいですか?」

仮に、僕が君を必要としていないとして。
僕はどうして君を生かすのでしょうね?

仮に、僕が君に触れたくないとして。
僕はどうして君に口づけまでしたのでしょうね?

仮に、僕が君を愛していないとして。
どうして君を側に置くのでしょうね?


「……わかりません」

「答えは簡単です。僕は君が好きなんです。愛しているんです」

「…そんなの、嘘」

「……まったく、君はどうして僕の愛を受け入れてくれないのでしょう」


骸様は一息、ふぅと吹くと言葉を続けた。


「…それではクローム。最後に質問していいですか?」

私が首を上げず、何も言わないでいると、骸様は勝手に言葉を続けた。


「…どうして僕の愛の言葉を信じていないのに、嬉しそうに笑うのでしょう?」
「っ…」

「今、君を抱きしめている僕の肩を押して抵抗せず、僕の服の裾を握りしめているのでしょう?」

「それはっ…」


思わず私が顔をあげたら、骸様は満足そうに微笑んだ。


「何故僕の言葉を否定する君が、僕の言葉でこんなにも頬を赤らめているのでしょう?」


かぁっ
また、頬が熱くなる骸様の言葉を信じていないはずの私だけれど、心は正直ね、こんなにドキドキしてる。胸が高鳴る。幸せになる。
私は「意地悪…」と呟いて大好きな骸様へ抱きついた。

2010/08/12(Thu) 21:59  コメント(0)

◆拍手お返事 

琳様へ》
拍手お例文に感想ありがとうございます(^▽^)
今回初めて鷹臣くんと真冬の小説を書きましたが、感想をくださって嬉しいです!
これからもちょこちょこ亀更新で頑張ります!

2010/07/17(Sat) 20:23  コメント(0)

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