ごっつぁ煮

□血塗れエンゲージリング*(修要)
1ページ/1ページ

 

いまのうちにおまえのかおをみておきたい 

















びしゃり、となにかが顔にかかった 

眼前にあるのは、紅黒い…



「たい……ちょう……」




何が起こったのか理解できない 

だって、隊長はさっきまでここにいたんだ 
俺と狛村隊長と、ここに 


「たい、ちょう…?」


何故、 

何故さっきまでここにいた隊長が 


いない? 




何だ、この紅いものは 
何だ、この……


「…腕……」



脳は今視界の端にちらりと映ったモノを一瞬で消去した
だって、腕が、あの人の


「…………」

体が固まったように動かない 
耳には激しいざわめきと地が抉られている音、罵声、咆哮、慟哭

……皆、何をしているんだ
…分からない

狛村隊長は何処かに行ってしまった 
きっと、何かあるのだろう 
そうじゃないと狛村隊長が東仙隊長を置いて何処かに行く訳がない 

何があったのだろうか




「……………」 


そうだ、東仙隊長 

東仙隊長は何処にいってしまったのだろうか 
まさかあんな傷で何処かに行ける筈はない 
早く卯ノ花隊長に治療を頼まなくてはならないのに全く困った人だ

いつも東仙隊長は一人で無理をするしいつもいつも一人で背負い込んで無理して笑う 
いつもどこか遠くを視ていて副隊長の俺にも心からその眼差しを向けてくれたことは無い気がする 
だからさっきの言葉は本当に嬉しかった 


『キミノカオガミタイ』


どんなかたちでさえ、心から東仙隊長が俺を視たいと言ってくれたんだ 
だから俺は隊長が満足するまで俺の顔みせてあげたい 
もういいよと呆れて笑うくらいみせてあげたい 


東仙隊長が心から俺を求めたのは、これが初めてだったから 






ぬるり

放心状態の俺を現実に引き戻したのは、何かが頬を伝って口元に垂れ落ちた感触だった 

涙?いや、違う これは……



口内に染みる鉄臭い味 
どろりと染みる……


「……血…?」



はっと目を見開いた瞬間 
今まで俺が本能的に消去していた光景が異常なまでにクリアなものとなって目の前に現れた 
 


隊長が……死んだ?

爆発して、……血を吹き上げて……


そして……





「あ、あぁ……ああ"あ"あぁぁぁっ!!!」 



いない、いない、いないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいない!!
隊長がもう、いない…!?



「あ"あぁぁっ!!東仙隊長ぉぉおおぉぉっ!!!」


 
いない!隊長がいない何故だ何故だ何故だ!? 
何だこの血溜りは!?何だこの肉塊は!!

叩きつける様に血溜りに膝を折り拳で地を殴りつける 
ばしゃりと血が跳ね体中にかかり生臭い鉄臭い香りが鼻を擽った 
しかしそれには構わず浅い血溜りを掻き分ける 


ばしゃ、ばしゃばしゃばしゃ 

「隊長っ…!隊長隊長隊長隊長隊長隊長っ!!」


ばしゃばしゃばしゃばしゃばしゃばしゃばしゃ


ここを掻き分けたら隊長がいるかもしれない 
そんな妄想に突き動かされ必死の形相で血肉を掻き分ける 

涙がとめどなく溢れ視界がぼやけても尚 



必死で、彼をさがす 




「っく……!」



しかしそこに彼は、もう


分かっている、分かっているが理解出来ない 


傷口が開き全身が疲労感に包まれる
ふっと体の力が抜けてそこに倒れこんだ 



「……………」 





痛い、体も、何もかも 
開いた傷口から血が流れているのが分かる
しかし全身が血に塗れているためもうどうでもよくなった 


体も髪も、全身が… 

「…たい……ちょ……とうせん……たいちょう…」 


彼に塗れている 

そう思えた 





「……っふ…はは…」


自然と口端が吊り上がる  




そうだ、何を焦っているんだ俺は 


東仙隊長ならいるじゃないか 






    ココニ




「あぁ…隊長…隊長っ…!」


そう思うとこの自分の体に付着するモノがまるで東仙隊長に抱き締められている証のようで俺は堪らなくなった 
思わず自身の体を抱き締める 



「隊長っ…ここに、ここにいたんですね…」  


 
満たされた感覚の中、自分の手を見るとやはりべっとりと付着している紅いモノ 
俺はそれを躊躇いもなく舐め上げる 

「っは……はぁっ…」 


甘い、甘くどろりとしたものが舌を滑り喉を伝い飲み下されていく 
体中に電流のような痺れる快感が駆け巡り思わず呼吸を乱して一心不乱に己の手を舐め回した 

周りに散乱する肉塊も、余すとこ無く貪るように腹に収める


隊長が…隊長が俺のナカに入っていく… 


今自分が噛み締め、飲み込んでいるのが自分の愛する隊長だという事実

気が狂いそうだった


「……あぁ…東仙、隊長ぉ…」


先程まで脳ミソから消去していた地に転がる彼の腕 

拾いあげてみれば思ったよりも重いずっしりと感じる隊長の、腕


褐色の艶やかな指からは断面から流れ出ている血が伝い落ちている

断面は隊長の目と同じ色をした骨、それを取り巻くように脂肪のない美しい筋肉が


「あぁ…隊長っ……」


触れてみると分かる、かの人の滑らかな肌にほうと息を吐く 
肘から上が無いその腕のだらりと下がる指をこちらに向けて 


「はんっ……ぅ…」


口に含む 


「んっ…ふ、…ふっ……」



泣きながら、笑いながら愛撫を施すかのように親指、人差し指、中指、薬指、小指と舐める 


一通り味わい尽くしたら今度は薬指の付け根に強く噛り付く 
ぶつ、と皮が破れ歯が肉に到達したのを確認すると口を離す 


そして同様に自分の指にも 




「……ははっ…」



なんと見事なエンゲージリング 

これで身も心も結ばれた 


「はは……隊長はもう、俺のもんだ……」






貴方が散ってしまったのなら 

俺がそれを全て拾います 

そして全て抱き締めて 

余すところ無く俺という器で受け止めます 








だから、




「うっ…、たい…ちょう…」




 
 塗れ
 
 塗れ
   ンゲー






 
もう泣かないで下さい 


 ずっと


  一緒ですから



















………………………………
……………………
……………
……


檜佐木が壊れた/(^p^)\ 

いや、ホントうえきばちがちょっと頭おかしいです 
ちょいとイヤなことがあって何か衝動的に………


めちゃくちゃ分かりにくい内容だと思うんでちょいと補足です 


時間軸はまぁ……ね?
分かってる人は分かってる 
分からんという方は45巻を買おう!←宣伝すな 

で、その時のあの呆然とした檜佐木 

もう何考えてるか分からない顔じゃないですか!
あまりにも衝撃的すぎて頭の中で整理がつかなくてとうとう狂ってしまった感じです 

尸魂界に引き戻すって言ってたもんね……(´;ω;`)



そんでぺ様はそれを見てほくそ笑むんですよ多分 

で、檜佐木が狂って驚異のパワーで藍染に立ち向かうといいよ 

あり得ない程の力(恐らく怒りの力)で藍染を押していく檜佐木
しかしそこには鏡花水月の罠が!

背後に忍び寄る藍染に気付かず偽りの藍染に斬り掛かろうとした瞬間 
『惑わされてはいけない、檜佐木』
と頭にあの人の声が響く 

すると世界が一瞬真っ暗の闇の世界に変化 

東仙が諭すように後ろから檜佐木の目を手で覆った 
しかし東仙は、さっき、自分が…

動揺する檜佐木に東仙はゆっくりと口を開く

『惑わされてはいけない。あれは偽りだ』

わかるだろう、と東仙は言う

『東仙…隊長…?』
『わかるだろう檜佐木。今私とひとつになったお前なら』
『…!!』

私の目を、君にあげる 


そう聞こえた瞬間世界は元に戻る 

はっ、として見れば先程まで藍染がいた場所に藍染の姿がない 


斬り掛かってくる気配を察知し振り返り様刀を向けると 


「っぐ…!何故…!?」

藍染の姿が 


「何故だ…。君は鏡花水月の始解を見ているはずだ…なのに何故…!?」


「……俺はもうあんたの鏡花水月には騙されない」



何故なら俺の中には東仙隊長がいるからだ…!!






夢みすぎ/(^o^)\ 



そんな話をいつか書きたい 

てか誰か書いて下さ(ry
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ