光を掴む者 闇に堕ちる者

□1.脱獄した勇者
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この物語の始まりは、主人公のゼクスが大きな手柄を立てたとか、友人のディミスが町中の女性を連れてカジノでサボっていたとかいう事ではない。究極の所、この男が脱獄したからである。・・・そう、3日前の事だ。





ここ、魔族の国『レガリータ』の首都である『グアライド』にて事件は起こった。





☆グアライド地下牢屋☆

ここはレガリータ領土で問題を起こした犯罪者を閉じ込めている。一見、普通の牢屋かと思われるが、忘れてはいけない。ここが魔族の国であることを・・・従って犯罪者も全て魔族である。この世界には人間、魔族、エルフと3種族が存在しているが、今は関係ないので置いておこう。




問題の男『サイバー・リズ・ベクリエル』はチャンスを窺っていた。・・・もちろん脱獄のチャンスだ。そして今日は絶好の脱獄日和であった。何故なら、この国を牛耳っている女王『ミューズ』が大軍を連れてエルフの里に向かったらしいのだ。その為、城の兵士だけでは足りずに牢の門番達も連れて行ったのだ。そうなれば脱獄は楽なのだが、油断は出来ない。脱獄を狙っているのは彼だけではないのだから・・・










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