フォーリンガール

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今はちょうど3限目の半ば。

英語の時間で、担当の女の先生が黒板に何かを書いている。

しかしそんな中で私はというと・・・



そわそわ・・・



「香奈、どうかした?」

「ぅえっ!!?な、何でもないよっ?」

「・・・あやしー」

「いやいやっ、本当に何にもないから!!」



ふと、隣の友人に小声で声をかけられた。

フランのことが気になって内心落ちつかずにいたら、多分顔とか行動にも出ていたんだろう。

友達に変な目で見られている。

別に隠す必要も・・・・いやまぁ、言うに言える話でもないけど・・・。


なんて考えながらふと目を降ろせば。




「・・・・なんじゃこりゃっ!?」

「さっきから自分で描いてたんじゃんー」



呆れたように言った友達の言葉を聞きながら私は慌てて消しゴムを取り出す。

だって、ノートいっぱいに何故か(フランじゃない)カエル達の絵がいっぱい描いてあって。

・・・おいおい、私大丈夫か・・・?

と、自分の行動に不安を感じつつごしごしとそのカエル達を消していく。

その時だった。


ガラガラッ・・・


と、授業中の教室なのに外から扉が開かれた。




「遅れてすいませんっ」

「あら、新山さん」



現れたのは同じクラスの新山明日香だった。

確かに、そういえばいなかったなぁ、と思つつ慌てて自分の席につく新山さんを見る。

彼女とは別に仲がいいわけではないけど、学校生活で見る限りは、まぁいい子なんだろうなぁとか思ったりはしている。

・・・ていうか、結構可愛いし、モテてるみたいだし。


先生も名簿にチェックを入れただけで、とくに怒ったりとかはしなかった。






その時間も終わり、4限目も終わると次は昼休みだ。

私はいつものメンバーと机を囲い、弁当を広げた。


その時だ。




「ねぇ、五十嵐さん、」

「ん・・・新山さん?なに?」




珍しく、新山さんが私に声をかけてきた。

小さく笑顔を浮かべている彼女は、やっぱり近くで見ると可愛い。

・・・じゃなくってー。

何だろう、普段なら最低限のことくらいしか話したりしないのに。




「ちょっといいかな?」

「うん、なに?」

「相談したいことがあって・・・」

「相談?私に?」

「うん」




びっくりした。

話しかけられただけではなく、まさか相談を持ち寄られるなんて。


一体何だろう、と思っていると「ここじゃ話しにくいから」と腕をとられる。




「ごめん、先食べてて」

「わかったー」




友人に一言告げて、私は新山さんの後をついていった。


・・・・が。

そこで事件は起こった。




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