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□フェレス島消滅
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「にいー」
後ろから俺を呼ぶ声がした。振り向くと、まだ生まれて1年と少したったアリエッタがいた。
「どうした、アリィ?」
俺は、アリエッタのことをアリィと呼んでいる。最初は、アリエッタと呼んでいたが、だんだんアリィとなっていった。
「ご本、よんで。」
と、アリィは持っていた本を俺に渡す。
「いいよ。庭に行こうか?天気が良いし、暖かくて気持ちいいから。」
はい、とアリィは返事をした。俺はアリィと手を繋ぎ、近くにいたメイドに庭に行くことを知らせ、庭に向かった。
「……そして、世界は救われたのでした。」
俺は、本を読み終わり隣に座っているアリィを見た。アリィは、どうやらこの陽気の心地よさに負けて眠ってしまったようだ。
俺は、クスっと笑いアリィを起こさないように俺の膝の上に寝かせ、寒くないように俺の上着をかけて、頭を撫でてやる。
「必ず、お前を守ってやる。だから、安心しろ。」
誰に聞かせるわけでも無く、俺はそう、呟いた。
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