研一妄想小説


「トライアングル(2)」
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家に着いた竜也は、すぐにでも研一にパーティーの話をしたかった。

(研一、パーティーなんて知らない人間の集まりに来てくれるだろうか。)

深夜だったので研一にはメールで知らせることにした。

『22日の8時から俺の家でパーティーがある。研一にも来て欲しい。』

そう打って送信した。

すると、研一からすぐに電話が掛かってきた。

「竜也さん、研一です。」

「研一!起きてたのか?」

「い、いえ。でも、竜也さんからメールがあったので。」

「バカだな〜。返事は明日でいいから寝てりゃーいいのに。」

「あの、僕が行ってもいいんですか?」

「来れるのか?」

「は、はい!」

「よかった〜。俺の仲間も来るんだ。研一に会わせてやるよ。」

「え?で、でも・・・。」

研一は躊躇した。“身分も身なりも違う自分のことを、竜也がどうやってパーティーで紹介するのか・・・。”

「でも何だ?やっぱり知らない人間が大勢いるところは嫌か?」

「い、いえ。あ、22日はバイト終わってから行きますので少し遅れてしまうと思います。」

「ああ!そんなのは構わないいいよ。研一が来てくれるならな。」

「は、はい。でも僕・・・・、普段着でいいんですか?」

「ああ、構わないよ。俺ん家だぞ?裸だって構わない、ハハハ!」

「た、竜也さん・・・」

「な、研一。明日があるんだろ?もう寝ろ。」

「え・・・。」

研一は名残惜しそうに声が小さくなった。

そんな研一を察した竜也は、

「愛してるよ、研一。」

そう言った。

「ぼ、僕も・・愛してます。」

研一は幸せな気分で電話を切って、眠った。
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