ネタメモ

□幼なじみ×サブマス
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幼なじみの関係が少しずつ変わっていく話。
似非しかいない。



レール:身長153cmの女の子。
サブマスとは幼なじみで、現在ギアステーションで働いている。
負けず嫌いで廃人。
大きいポケモンが好き。
主な仕事は、見回り、バトル。

*一部変更アリ

手持ち/ニックネーム
トロピウス:きんぐ
シャンデラ:でらさま
ズルズキン:番長
キノガッサ:ガッさん
サイドン:ドンさん






「あ、レールだ!」



「ほんとだ!はやくはやく!」



「今日は早いじゃん、ほら乗って」



私はレール、このギアステーションの一従業員である。
そんな私の日課は、毎朝カナワから通う園児達を、ギアステーションの外にあるバス停まで送り届ける事だ。



「いつもすみませんね、よろしくお願いします」



「いいえ!おやすいごようです!」



最初は身長が低いせいで園児達に馬鹿にされていたが、手持ちのトロピウスに乗せてやると、目の色が変わって、態度が急変した。
現金な奴らめ。




「わーい、レールのきんぐ相変わらず乗り心地さいこー!」



「ちょっと、果物はもがないでね…………ってクダリ、何してんの」



「レールおはよ!」



「クダリイイィィィ!」



「げ、ノボリ!レール早く!」



人数を数えていたら、一人白くてでかいのがいた。幼なじみのクダリだった。
クダリの向こうからは、同じ顔をした黒い、奴。
いつもの無表情な顔を歪ませて、猛スピードでこちらに迫ってくる。
恐らくクダリが仕事をサボってきたんだろう。



「レール早く早く、ノボリ追いついちゃう!」



「クダリが悪いんじゃん!」


「だってきんぐの背中楽しいんだもん!」



私は毎朝ちゃんと仕事をこなしてるのに、このサボリ魔クダリのせいで私まで巻き添えをくらってしまう。


「はぁはぁっ………、お前ら着いたぞ」



「レールありがとう!僕が大きくなったらノボリとクダリをやっつけるからね!」



「え、本当!?ノボリのお兄ちゃんは女子にもローキックしてくる最低男だから早めに」



「私が何でございましょう」


目の前に伸びる影に、冷や汗が垂れた。
額を伝って首筋に一筋の滴が音も無く流れていった。園児はノボリを見るなり、足早に送迎バスに乗り込んだ。
隣にいたはずのクダリは、消えていた。



焦ってはダメだ。
このまま振り向いたら今日は書類地獄になるに決まってる。
よし、隙を見て逃げ



「おはようございます、レール」



肩をがしり、と掴まれて、一歩踏み出したはずの足は行き場を失った。




「さあ、クダリとともに話を聞かせていただきましょうか」



「いや、私は関係な」



「クダリの逃亡に手を貸しましたよね」



「いや、あの」



抵抗虚しく、私はノボリに引きずられてギアステーションまで戻ってきてしまった。
消えたはずのクダリは事務室のソファーでデンチュラと戯れていた。
何あれ可愛い。



「クダリ、あなたには今日一日書類整理をしていただきます」



「え、ええええ!挑戦者が来たらどうするの!?」



「ああ、大丈夫です。レールが全て食い止めます故」



「え、私書類整理しなくていいの!クダリざまぁ」



「意義あり!ずるいよレールだけ!僕もバトルしたい!」



「その書類を見てどの口がそのような事を言えるのでしょうか、レールはただクダリのとばっちりをうけただけでしょう」



「…………」



うっ、と言ってクダリは口開かなくなった。
死んだ目をしたクダリは、ゆらりと立ち上がると、機械的に書類整理をし始めた。
もう飽きる程この光景を見たが、今だに慣れない。



「さあレール、貴女も位置について下さいまし」



「あのさあ、私バトルするだけでいいの?書類は?」



「よいのです、」






うん。おかしいな、って思ったんだよね。
クダリだけ書類整理、そしてこのノボリの、清々しい程の笑顔。




「今日いらっしゃるトウコ様を食い止められる事ができるのならば」



「は、」



「さあ、参りましょうか」



「いや、トウコって結構無理ゲーじゃ」



「出発進行ーッ!」



「いやあああああああ!」














「レール腕上げたね、サイドンは体力に極振りしたの?」



「秘密でーっす!」



「えー」




トウコは強かった。
だがしかし、私も負ける訳にはいかなかった。



そう、私は勝ったのだ。




「またのご利用をお待ちしておりまあす!」



トウコとバトルしてこんなに清々しい気持ちになる事なんて初めてだ!
ああ!
生きてるって素晴らしい!





「チッ」



「おい」



「貴女のサイドン、防御に極振りなされたのですか?」



「ああ、ドンさん?えっとね、ってナチュラルに聞くな」



「チッ」



トレーナーにとって手持ちの能力を知られるという事は大変な死活問題である。防御に極振りしていると分かれば、相手は攻撃やら特攻に極振りしたポケモンや、素早さに極振りして一撃必殺技持ちポケモンなどで対策をとってくる。


能力だけでなく、技もそうだ。
まだノボリやクダリの前で全ての技を見せてないし、ノボリ達だって見せてない。



「まあ全て貴女にはもったいないようなポケモン達ですがね」



「かっちーん!ノボリなんか園児に逃げられたり号泣されてたじゃん!」



「園児におもちゃの剣で殴られて園児相手にマジギレした貴女にそんなことを言われたくはありません」



「むかちーん!もう知らない!ノボリのアンポンタン!」



「アンポンタンとは何の事でございましょう、私には理解不能でございます。新種のポケモンでございますか、是非とも教えていただきたいですね」



「冷静に分析するなあ!うわあああん、クラウドー!」



「あ、ボス挑戦者来たんで待機頼みますわ」



「無視すんな!クラウドのばかー!」



「ほらレール、行きますよ」


「や、やだやだやだ!」



「次はトウヤ様のようですよ」



「ま、ますますダメ!私次こそ死んじゃう!」



「しょうがない人ですね、勝ったら今日の夕食はオムライスに」



「わあい!ノボリ大好き!」


「存じております、早く待機なさって下さいまし」



「うん!」












今日も自分の方向音痴のために、遅刻してしまった。同僚や先輩にはもう仕方ない、と呆れられているほどだ。
落ち込みながらも、少しでも役に立とうとシングルトレイン近くを掃除していた時だった。





「あの、何で隠れてるんですか?」



「ちょっとカズマサは黙ってて!」



「そうや!ああ、オムライスで機嫌が直るなんて、かわいいわあ…………」



「あ、レールさんですか?」


「うん!あ、クラウドお菓子持ってきたっ!?」



「当たり前やないですか白ボス!」



「あーっ!ノボリが頭撫でてる!ずるい、僕も行く!」



「ちょ、白ボス抜け駆けは無しや!」



「ええ!あのちょっと」



お二方は黒ボスとレールさんの元に走っていった。
最初の頃は慣れなくて戸惑っていたけど、もう毎朝の事なので気にしない事にした。



あ、レールさんがこっちに走ってくる。



「カズマサー!」



「ど、どうしたんですか。足擦りむいてますよ!」



「クダリがぁー!」



「あああ!あのこのお菓子あげるので泣かないで下さい!」



「おおおう!手作りではないか!褒めてしんぜよう!


「ありがとうございます、また作りますね」



「うわっほい!カズマサ大好き」



「あはは」



手作りのお菓子をあげたらすごく喜んでくれた。
腰を屈めていたから、レールさんは頭を撫でてくれた。



クラウドさん達の気持ち分かるかも。
なんか見守りたくなるような……………



「ねね、カズマサ!後で一人で事務室ね」



「えっ」



「そうでございますね、いつもいつも遅刻ばかりして」



「あ、すみません。でも方向音痴が直らないんですよ………




「言い訳はいらん!抜け駆けの罰や!」



「いや、それただの私情」



「おい」



「あ、トウヤ様」



「どうしたのトウヤ?」



「早く乗れよ」



「「あ」」






みたいな感じだったらいいな。
ノボリさんもグルです。
レールはギアステの皆に餌付けされてます。
小さい女の子っていいよね。

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