ひなたぼっこ

□ほんの少し進歩
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「…有り得ねぇよ……こんなひどい話があってたまるかよ…!」

漫画を読んで号泣している燐

「兄さん!なに呑気にマンガなんて読んでるの」

燐が読んでいた漫画を取り上げる雪男

「あっ てめ かえせよ!」

「勉強は!?
僕 昨日教材渡したよね
少しは目を通したの?」

「通したよ…通したけど何だよこの
子どものためのって…!!
人バカにすんのも大がいにしとけ!
このホクロメガネが!」

雪男が燐に渡した教材は子供用のものや漫画で解りやすく書かれたものばかりだった、いやそれしかない

「バカにはしてないよ
バカだとは思ってるけど
兄さんにはそーゆーのの方が入り易いかなと思って」

「だいたい俺が机に座って勉強とか
そーゆーの向いてると思うか!」

「全く思わないけど…祓魔師になるんでしょ
せっかくの休みなんだから
予習くらいしておくべきだ」

ハンガーにかかっているコートを取りながら言う雪男

「どっか出かけんのか!」

「依頼があったから出かけてくるよ
ついでに買い出しも
そう遅くならないと思うけど」

「依頼って悪魔祓いに行くのか!」

「うん」

「俺もつれてけ!」

雪男の服を掴む燐

「えっ」

「文字なんかより直で見た方が何倍も勉強になるだろ!」

「兄さんはまだ訓練生だよ
実践訓練は許可されてな…「今さらなんだよ!
こちとらすでに実践経てんだよ!
許可もクソもねーだろ」

「……確かにね
しょうがないな、見学するだけなら
但し僕の言うことは必ずきいて
勝手なことはしない」

「そーこなくちゃなっ
さすが俺の弟話が早い!」







コンコンッ


「って なんで若子の部屋に来てんだよ」

「彼女も兄さんの監視でしょ
僕が用事を済ませてる間のおもりだよ」

「おもりってなんだよ!」

コンコンッ

「、若子ー 」

「いねぇのか、」

「あからさまにシュンとしないでよ」

「しししししてねーよ!」

コンコンッ

「若子 入るよ」

ドッ

「……。」

「………、」

「雪男 お前足元みてみろよ」

「大丈夫察したよ きっと僕の足スレスレに穴が空いている」

『勝手に部屋に入ろうとするなんて変態がすることよ さすが変態メガネ 帰れ』

自らドアを開け またもや銃を持っている若子

「な なあっ若子
今から雪男の依頼について行くんだけど若子も来て、」

ドッ

『なにか言った?』

今度は燐の足スレスレに弾を撃ち込む若子。

「いいえなにも」

『そう じゃああたし寝るから』

ドアを閉めようとするが、

「っ、若子!!
……祓魔屋に行くんだ、」

雪男にドアを掴まれ閉められなかった、

『っ !……気が変わったわ
着替えるから待ってて』

「ああ、」






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