ひなたぼっこ

□似てる
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今だに若子は燐と手を繋ぎつつ 銃口を燐の額に当てている。

『メフィストがただの塾生に 監視を二人もつけるはずないでしょ』

「はぁ!!二人だと」

『雪男とあたしよ』

「 、ただの塾生がなんで監視役なんだよ」

『知りたい?』

「ああ、…うわっ!!」

バタッ

燐が喋った瞬間に足を払い仰向けに倒し 倒れた燐の上に跨がり座り込む若子 勿論銃口は燐の額に向けてある。

『ばーんっ』

「は、」

『今の燐ならあたしでも殺せるからよ 多分ね
それに メフィストは燐のことを露見したくない そうじゃなかったらあたしなんかに頼むはずない
祓魔師にはいくらでも優秀な人がいる
なのに 監視を任せないのはそれだけ燐には重大な秘密があるってことかな』

「な、なんでそれを」

うろたえる燐。

『、その秘密は 騎士團にとっても祓魔師にとっても 厄介ないなこと』

「お前本当のこと知ってるんじゃないのか」

『知ってたら一々こんなことしないっつーの あたしそんなに性格悪くない』




「いや、君の性格は悪い」

ドッ

『黙れ』

空いていた手でホルスターを開け 銃を出し雪男の顔に当たるスレスレのところに撃った若子。

『で、何
なんで一生徒に監視が二人もいるの』

「お 俺は、」

「兄さんはサタンの落胤なんだ」

「おい雪男!!」

「どうせ言うなら早い方がいいよ」

『へぇ そう』

そう言うと燐の上から退ける若子。

「‥‥、」

『じゃあ あたし隣の部屋に暮らすことになったから
何かあったら言って
まあ 出来る限り面倒事には巻き込まないでね』

「お、おい!!」

部屋から出ようとする若子を引き止め咄嗟に立ち上がる燐

『なによ』

「嫌じゃねーのかよ」

『なにが』

「、サタンの息子の監視なんて」

『あたしは理由を聞いただけ
嫌も何も任務だし 断る理由なんてない』

「俺はっ 、」

『サタンの落胤であっても サタンはサタン 燐は燐
それに あなたは藤本神父の息子でしょ』

「、ジジィの‥‥」

『あら もしかして違った?』

わざとらしく首を傾げる若子。

「そうだ 、俺はジジィの息子だ!」

『そう ならなんの問題もない』

燐の言葉に満足したのか ニヤッと笑い部屋に帰ろうとする若子。

「若子!」

『なに まだ何かあるわけ』

「ありがとうな、」

『っ、べつに あたしは思った事を言っただけ じゃあ あたし部屋に戻るから』

お礼を言われたことが恥ずかしいのか頬が少し染まっている若子 足速に部屋に帰って行った









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