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□ありがとう
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『うぅ…なん、で…何でよぉ』
…先輩、苦しいですか?
『何で、わ、かしが…』
先輩がいけないんですよ?
『わか、し…若ーーーーー!!!』
あなたが日吉を選ぶから。
『や…だよ、若…』
先輩…そんなに泣かないで下さいよ…。
日吉はもう
居ないんですから。
『何で、若が通り魔なんかに殺されなきゃいけないのよーーー!!』
「おい、綾…落ち着け。」
「せや、跡部の言う通りやで?
皆も一回泣き止み?」
「…俺も辛いC〜…。」
「……クソッ…」
「く…そくそ日吉…」
先輩と一緒に泣く人もいれば、慰める人もいる。
あぁ、綾先輩そんなに泣かないで下さい…。俺がいますから…。
綾先輩は俺のもの。
俺は上を見ながら呟く。
「日吉…ありがとう。
俺のために…
死んでくれて。」
俺は不適な笑みを皆に見られないように、笑みをしまった。
あの、血のついた服を隠すように━━…。
ありがとう
(若ーー!)(泣かないで下さいよ)(や…だ、やだよぉ…)
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