☆ 夢の世界は続く 1 ☆
□―騒ぎ出す血―
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体に流れるこの血は、私を本当の私へと戻す・・・・
「感じるか?この霊圧。」
「ピリピリねぇ。そこそこ強い奴らが何体かいるみたい。」
夜空のかかる街を見つめ、死覇装を着た少女と、人語を操る白馬は言葉を交わす。
いつもとは比べ物にならないほどの、沢山の虚を感じる。
まるであの日のよう…
彼女は長い睫毛を揺らし、瞬きを数回すると、隣にいる相棒の背に跨る。
「行くよぉ、龍馬。久し振りに楽しめそう♪」
「あぁ血が騒ぐな、##NAME1##」
そう私の名前は、##NAME1##。
この白馬は相棒の龍馬。
この格好を見て頂ければ、誰にも…大切な一護にさえも言えていない秘密が、何か?察しがつく事でしょう。
しかも本当、龍馬の言う通り敵が現れると血が騒ぐんです。
どうしてだろう・・・
胸が高鳴るの。
鼓動は激しさを増し、一気に血が逆流するような刺激的な感覚が起こる。
これは私の中に流れる血がおこす事なのか、私自身の意思なのか・・・
それとも…本能なのか?
まぁ、どれかなんて今となっては関係ないですが。
戦いを望み、より強い相手を欲しているのは事実で、私はただの異常者なのです。
それでも、これがたまらなく心地いい。
まるで一護の腕の中にいるような、心地よい安心感に似ているんです。