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□消えた銃声に孤独の涙
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「昨夜、また一般兵が何者かに惨殺された…」



「…モンスターの仕業では無いのか?」



「いや… 腹部を刃物で裂いた跡がある。 おそらく人間の仕業だ」



昨日の晩に神羅兵5人が殺されという話を聞かされた。 数ヶ月前から続く惨殺事件。 犠牲者は20人に達していた。

























消えた銃声に孤独の涙
























「一体誰なんだよ犯人は! 」



会議が終わり、2人で執務室に行く途中苛つきながらザックスは言う。



「そう苛つくな」



「だって、 何人も殺されてんだぞ!?犯人捕まえなきゃそいつら報われねぇじゃん…」



何で…と頭を抱えるザックスの肩に手を置いて、直ぐに捕まる。 そう言うと悲痛な表情を見せ、 あぁ、 と曇った返事を返される。 先程の会議で渡された資料に兵士の惨殺死体が載せてあり、 モンスターの仕業じゃない、と一目で分かる切り口だった。

しかし…一体誰が? 何のために? 今は犯人についてはタークスが調べている。 しかしこれだけ大胆な手口にも関わらず未だ何も掴めていないのもおかしい。



























「セフィロス」



神羅とは離れているとは言え、 同じ街には恋人が居る。 心配になった俺は、 恋人の様子を見に行くとやはり例の事件が不安なようだ。 あれだけの犠牲者が出ると外部にも噂が立つ。 彼女の震えている手を握り、 落ち着かせる。



「 大丈夫だ、 俺がついてる 」


「 うん… 」



華奢な体を抱き、 髪を撫でると胸を撫で下ろす。 この行為で少しでも不安が和らいでくれるなら幸いだった。



「 今日、 泊まってく? 」


「 あぁ、 そのつもりだ 」


「 良かった… 」




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