04/30の日記

22:00
復活夢―プロローグ@
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未だに糊の効いた自分が着ていることに違和感を覚える制服と自分たちの通う不慣れな学び舎を真新しく感じる高校入学したて一年生の春――
早朝ながら男子学友達の喧騒と女子学友達の喧騒、同じようで全く違う二つの騒々しさが彩る俺が在籍することになった教室の窓から外を見れば正門前の満開に咲いた桜並木の通りが見える。
僅かに散り逝く桜の花冠に、


『春だなぁ……』


と憂いてみた。





 【プロローグ 変質者と第一次遭遇】





……とまぁ、それっぽく語ってみたが、さて実際どうだろう。
俺の制服がパリッパリなのはいつものことだし、校舎は小中高大全て同じ敷地に存在する上頻繁に遊びに来ていた。
それに教室内の喧騒程度、射撃場からの銃声や機甲科学部の部室からの爆音、戦闘技術部の実践演習による地響きに掻き消されている。


※注意:彼女がいるのは高等学部の教室です※



そしてそれら環境破壊活動に入たりし騒音群によって、正門、っつーか通称青龍門前の桜の花冠は見事に散って逝くわけだ。
人為的に埋められ人為的に散って逝く桜達。
この世に花の精霊が存在するならうちの校長は何時闇討ちにあってもおかしくねェな。
まぁ、翌朝何事もなく校長室でエロゲしてるなあの校長なら……
つか精霊がメスなら犯罪の域で籠絡、オスなら完膚なきまでに削除した後桜並木を綺麗サッパリ一掃するんだろうな……
春もくそも憂いる暇もねぇなんつー鬼畜な学園だ、悪魔か?


「おい、校長一人の暴挙を学園で括るな
そもそもそれ以前に勝手にヤったことにするな、言い掛かりじゃないか」

『ぅおうっ!?心読まれた!?』


俺がこの学園の悪行について思慮を深めていると気配もなく後ろから声が聞こえた。
しかもその声は何と俺の心の声にツッコミを入れたのだ!
まさか、本当にこの学園には甲賀衆の末裔が存在したのか!?


「敢えて言うけど断じて違う
そして真っ先によくそれが出て来たね」


どうやら違うらしい。



毎回「(前略)パリッパリなのは(後略)」のところで『なのは』と読んでしまう私は末期なのだろうか……

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