REBORN!
□帰路
1ページ/2ページ
「おい、さっさとしろよ」
『えっ?何をですか?』
「帰るぞって言ってんだよ」
当たり前のように、私の荷物を持ち教室のドアに立っている獄寺くん。
何時、彼の中では一緒に帰る事になってるんでしょうか?
そして、こんな疑問を今週だけで何回思ったんでしょう・・・?
隣を黙々と歩く獄寺くん。
終業の鐘が鳴ってから結構時間が経っている為か、廊下には殆ど人影が見えない。
よかったです。
今学校にいる人は、タブン部活とか委員会とか、何かしら用事がある人たちだけなんだろうなぁ。
獄寺くんと帰る時は、いっつもこんな時間帯。
『あ、あの、獄寺くん。何回も言ってると思うんですけど、一緒に帰る約束してましたっけ?』
「な、何度も言ってるだろーが!!偶然帰る時間が同じだから送ってやってるだけだ!!」
偶然ってそんな毎回続くんですか?
私は、玄関のゴタゴタしてる雰囲気が嫌いだから、落ち着くまで適当に時間つぶしています。
獄寺くんは何してるんでしょうか?
「・・・俺と帰るの嫌かよ?」
『嫌?・・・嫌じゃないですよ?』
嫌ってわけじゃないんですけど。
むしろ、荷物持っていただいてありがたいんですけども・・・。
なんと言いますか・・・
「じゃあ、いいじゃねぇか」
そういうものでしょうか?
「ハヒッ!!!」
『?!』
私たちが校門を出たところで、いきなり大声で指を刺されました。
えっ?誰ですか??
その制服は緑中の女の子??