Painless
□10-mission start
2ページ/6ページ
「…ーだから、サラは、キリヒトの所にいる可能性が高いんですよ。生きているかどうかは、そのシドさんに聞いても分かりませんでした」
「そうか、、、で、誰がキリヒトの所に行くの?策戦は決まってるんでしょ?」
アレンさんはいつもの俺らだと思って、当たり前のように聞いてきた。
「ぃや、そ…「俺です」」
ニカがまだ決まってないと言う前に、俺が答えた。
「ぇ?」
ニカは驚いた顔で俺を見てくる。
「もぉ、さっきから独りで行くって何?!私も行く!!カノン独りに任せられないもん。今回の任務が、どれだけ難しいかわかってんの?!」
怒鳴り声で言うニカに、俺の溜まっていたストレスが溢れ出した。
「お前は来るなっ!!俺だけで十分だ。俺独りで行く」
「っ…なんで?何かあったらどうすんのよっ!!」
「だから、何かあった時のためだろ!!二人で行ったら、誰がサラを救い出すんだよ?!」
「…っ」
「ちょっと!!二人とも喧嘩は止めなさい」
アレンさんとティーが、俺らの間に入った。
「落ち着いて…ね?」
「「……」」
ニカはまだ迷っているんだろう。
俺独りに任せていいのかどうか…。
いくら今まで順調にやってきた俺でも、今回は失敗する可能性も高いのだから。。。
でも…信じて欲しい。
俺はニカの肩をしっかり掴み、前を向かせる。
目と目をしっかり合わせて、じっと見つめた。
今までにないくらい、真剣な瞳でニカを見る。
「ニカ。俺を信じろ」
俺は、決心したんだ。
もう曲げられやしない。
.