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□05-黒猫
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ニカは俺の口から出た『キリヒト』という名前に反応した。
俺がその反応を見逃すはずがない。
ニカは反応はしたが何も言おうとしない。
そんな様子を察して、俺は少し話題をそらした。
「仕事って…なんだったんだよ?」
「ちょっと調べもの」
「任務?アレンさんに頼まれたってコト?」
「そう」
「だ…誰について調べてんの?」
俺は思わず深入りして聞いてしまった。
ぁ、やばいって…。
ニカは気まずそうな顔をして、口を開いた。
「…キリヒト」
「えっ?!」
聞かなければよかったと、その時思ってしまった。
しかし、聞いてしまったものはしょうがないし、俺はニカの顔色を窺いつつ聞いてみる。
「なんでキリヒトなの?」
「それが私にもよくわからなくて…。キリヒトの情報が欲しいみたい」
「そっか…」
俺は困った時の癖で頭をかいた。
…なんか頭の中がゴチャゴチャしてきた。。。
「…」
「…」
2人とも黙ってしまい、しばし沈黙が続いた。
「あっΣ」
そんな雰囲気にしびれをきらして声をあげたのは、ニカだった。
「な、なんだょ…?」
俺は少し引き気味に聞いた。
「その拳銃どうしたのよ!!」
ニカは俺の腰のホルダーに入っているそれを指差した。
「これは〜武器屋のじぃさんにもらったんだw」
そんなことは、俺にとってはどうでもいいことだったけど、少し調子に乗ってニッコリ笑って答えた。
しかし、それは裏をかかれたように
「wとかキモッ…」(ボソ
ニカにそう言われた…。
そして、その声はちゃっかり俺の耳に入ってきてる。
「うっさぃ!!」
「拳銃なんてカノンに使いこなせるの?」
ニカは、ニヤっと笑った。
「失礼な。。。それくらいできるし(¬_¬)」
「あっそぅ…自分ばっかり武器増やしちゃってさぁ(`ε´)」
ニカはぷぅっと頬をふくらまして拗ねた。
「はいはい(笑」
俺は、そんなニカの頭をポンポンっと軽く叩いて苦笑した。
ニカもつられて笑う。
「さ、お昼食べに行こ!」
「あ〜、腹へったぁ(泣」
2人は食堂に向かった。
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