Painless
□08-UNDER EDEN
1ページ/3ページ
第8章 UNDER EDEN
あれから、俺は色々と調査方法を考えていた。
ニカはもう一度、ネットで情報を集め直しているらしい。
俺はひとまず談話室に行って、他のPainlessに聞いてみることにした。
仕事が仕事なため、何か情報を持っている人がいるかもしれない。
俺は部屋を出て、談話室に向かった。
*
「こんにちはー」
談話室にいる人たちに、一応あいさつをした。
そこには、ノートパソコンで調べものをしていたり、本を読んでいたり、テレビを見て笑っている人たちがいた。
「おぅ…」
「よぉ!久しぶりだな、カノン。元気してたか?」
「…」
さりげなくあいさつしてくれる人、相変わらず元気な人、無視する人(ひどくなぃ?)…
色々いるけど、まず、その中でも一番話しやすい村田さんに聞いてみることにした。
「ねぇ、歌姫って呼ばれてるサラって人のこと…なんか知ってる?」
「サラぁ〜?知らんなぁ」
「…はぁ」
…やっぱり;;
「あっ!でも、そのサラって、1年前くらいまですんげー有名だったことない?」
「はぃ。そうだったみたいですね」
「たしか…急にいなくなったよな!サラってやつ…」
「なんだ、結構知ってるじゃないすか(笑」
「いや、今思い出したの!!」
「なぁ…」
そんなとき、愛想のない人が話に入ってきた。
「…サラは、セイレネスだろ。いつだったか、セイレネスの屋敷が全焼したことがあったみたいだけど…」
「…」
「あれはセイレネスを潰すために、ルチフェルとあのキリヒトが手を組んだらしいぜ…」
「ルチフェルとキリヒトが…手を組んだ…?」
「あぁ…噂だがな…」
「…他に何か知ってます?」
「いや、これくらいしか聞いた事がないな」
「あ、そうですか…ありがとございました」
俺は頭をさげて礼を言い、談話室から去ろうとした。
その時。
「あ!ちょっと待てよ!!」
愛想のない人は、俺を呼び止めた。
「へ?」
「いいものがある」
そう言って、愛想のない人は一枚の名刺を俺に差し出した。
俺はそれを丁寧に受け取って、まじまじと書いてある文字を見つめる。
「『UNDER EDEN』?」
「あぁ。そこへ行けば、だいたいの情報は手に入る。実際、俺もよく行ってるからな。行ってみるといいよ。シドという奴を探してみろ。情報料は高いが、結構いい情報を持ってると思うぜ?」
「あ、ありがとうございます!!」
俺は再び頭を下げた。
.