Act 1. Stray Cat 01





―雨の中、私は見知らぬ公園に立っていた―



ここ…どこ？




周りを見回しても、見覚えのあるものは１つもない。

雨は冷たくて、髪の毛先から滴る雫が視界の邪魔をする。


どうしよう…



自分がなぜここにいるのか分からないし、行くあてもない。




トン、トンッ…



肩を叩かれて振り返ると、そこには１人の男の人が傘をさして立っていた。


？「どしたん？めっちゃびしょ濡れやんか…」


少し困った顔をして聞いてくる男の人。

どうしたの？って、

私にも分からない。。。


私は何も答えられなかった。


？「…家、どこなん？」

「…わかりません；」

？「そっか。ほんなら、僕んち来る？まずは落ち着かな、ね？」



男の人は深く干渉しないようにしてくれて、私をその大きな傘の中に入れた。



優しい人だなぁ…



そう思ったら、涙が出てきた。


？「ちょっー、どしたん？！泣かんといてぇー（泣」


その男の人は、かっこいい顔立ちをしているのに、以外と幼くて可愛かった。（しかも泣いてるし…笑



「クスッ」

？「Σえ？何で笑うん？！えっ、何？！」

ちょっとテンション高い、？


「おかしくて（笑」

？「んー…。ま、風邪引くからはよ行こぉー♪」



そう言って、男の人は私の手をひいて歩き出した。







―これが、私と彼らの出会いとなった―