お題小説

□「140文字小説」
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ツイノベ(4/13〜4/22)



「側に居たい」と真面目に話す彼に「無理よ」頭を左右に振る彼女。「来いよ」腕を掴まれても彼女は断る。「好きだ」「だったら殺さないで」と透明な彼に話した。 20120413


僕は君に会いたくて早く帰る。君の事を想い、写真を見る。「会いたかった」「私も」繰り返す言葉も愛おしく、ずっと一緒に居たいと願う。だから僕は眠り続ける。 20120414


結婚を約束していたのに、出来なくなった。許婚が居たと言いう。信じられず泣いていると不条理の日だと話し頭を下げる彼に、九つに分かれた尻尾を見せた。 20120415


火消し屋の二郎と一緒になった私、お香は心配ないと言う背中を見送った。二郎が亡くなったと聞いたのは双子の兄、夫から。隠していても、知ってましたよ。 20120416


23日の夜中に月待ちをすると願いが叶うと聞いて、5年続けている。だけど「無理よ」と枕元に立つ祖母に言われて、亡くなった彼に会えない事に気付いた。 20120417


「誰かが後を着いて来てるの」と何度も話すから、一緒に帰る事にした。振り返り誰も居ないと言うと笑顔を見せた。明日からは距離を開けて歩かなければ。 20120417


家の階段を上り下りする度に、背筋が寒くなる。隙間風が入るからだと思っていたら犬、猫、祖父、母、叔母、従兄が見えると言う弟。みんな生きているんだけど。 20120417


挨拶をして入って来たのは後輩の宮本で、私の事を佐川さんと呼ぶ。年下なのに役職で呼ぶ事はない。部長と呼んでと言うと「彼女にですか?」と口元を緩めた。 20120419


髪型を変えた時に気付くのも、悲しい時に肩を抱くのも、嬉しい時に喜んでくれるのも貴方だった。それなのに本当に覚えてないの?「僕達、付き合ってないよ」 20120421


私、ずっと此処に居る。だって此処からは広い空も彼の部屋も山へ続く道路も、見渡せるから。だから私を置いて行って。人形の一個位、無くても平気でしょ? 20120422


※20120417の小説が3つありますが、もしかしたら他の日かもしれないです! すみません(汗)



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