ファンタジー系 小説

□『 Album 』
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「ーーーーおい、どうしたんだ?入ってなかったか?」



そう急に話しかけられ、声のした方を見ると、目の前には、三十代の男性が立っていて驚いた。



「入ってないって?」



何の事かわからず、そう聞くと、男性はいつの間にか持っていた紙袋を指差しながら



「何言ってるんだ。レコードに決まってるだろ。二枚、入れたはずなんだけどな」



と言う。レコード、そう聞いて紙袋を開けると、中には確かに入っているのが見えた。



レコードを確認した時、今はCDだと気づき、慌てて周りを見渡す。すると信じられない事に、ここは高校で、目の前に立っている男性は、自分のクラスの副担任だという事が、ようやくわかった。


という事はまさか……と思い、着ている服を見ると、もちろんセーラー服で、まるで仮装に見えるんじゃないかと、心配になった。



「それで、レコードは入っていたのか?」



状況が全くわからず、混乱している私に、先生はそう聞き、近づいて来る。



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