短編小説

□『不安な気持ち』
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男性と付き合うと、大抵は半年くらいで相手がどんな人なのかわかるようになり、そこから、続けていけるようにお互い歩み寄るんじゃないかと思っていた。


彼とは、友達の紹介がきっかけで知り合った。そして初めて会った時、彼の持つ雰囲気が何ともいえなくよくて、不思議と懐かしくさえ思えて、話をしていくうちに、知識もあって楽しくて、私より三歳下の二十五歳と聞いても気にならなかった。


今までは、自分の弟より年下の人とは付き合えない、きっと弟としか見えないと思っていたけど、彼は年よりずっと落ち着いていたし、何より大人だった。だから年の事を考えると、悪いなと思っていたけど、半年もすると、そんな事は感じなくなっていた。


周りの友達に聞くと、大抵は同じ年、もしくは二、三歳年上な子が多く、年下と付き合う人は少なかった。


だけど、人は人、私は私と割り切り、周りの事は気にしない、そう決めた。すると気持ちがスッと楽になり、今までのもやもやしていた気持ちは無くなっていた。
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