novel

□過去拍手(復活)
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「はじめまして」





初夏、中学卒業を待たずしてツナはイタリアへと渡った。数年振りとなるイタリアはどこか懐かしく、それでいて街並みは新しくなっていた。


「久しぶりだなぁ。何年振りだろう」

落ち着いた色合いの私服を身にまとったツナは、空港で降り立ちイタリアの土を踏んだ。
事前に連絡したから、迎えが来ている筈だ。誰が来るのか知らされていないけど。


荷物を受け取り、静かにゆっくりと出口付近へ向かう。そっちから、懐かしい気配がする。


あの時は、守護者候補達がいたため、まともに話すら、笑いあうことすら出来なかった。
それがようやくできる。




「久しぶりだね。XANXAS」

「ツナヨシ、元気だったか?」

「もちろんだよ。XANXAS達に勝って浮かれた守護者候補達の相手は疲れたけどね」


リング争奪戦の時のようなギスギスした空気はない。むしろ互いを良く知った幼なじみといった感じだ。
ツナは、XANXASのことを信頼し、XANXASもまた然り。互いが互いを信頼し合い、背中を預けられる唯一無二の存在。それが彼らの関係。


「ジジイにも顔見せに行くんだろ?」

「うん。その後、ヴァリアーに行ってみんなの顔見る。話もあるし」

さりげなくツナの荷物をXANXASが持ち、2人は空港を出た。





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