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□【なんどでも…】
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「先生、私、死ぬんですね…?」
「望美、落ち着きなさい…」
「隠さないで下さい!」
「・・・」
目に涙をためて望美はリズヴァーンの顔を見据えていた。
リズヴァーンは目をそらし横をむいている。
昨日の幸せな一時が嘘のように暗転した今の時間。
二人の居るリズヴァーンの部屋の机の引き出しは大きく引き出されていた。
その中には無数の可愛らしいピンクの包装紙で包まれた手の平より少し大きめの包み。
中見はすべてチョコレートだった。添えられたカードには
『先生へ…。ずっと一緒にいてね。 望美』
どのカードの字も寸分違わぬ字体で書かれていた。
決してコピーではない。
「先生、私はいつ死ぬんですか?今日?それとも明日?」
「望美、…」
辛そうな表情で俯き彼女の名を呼ぶ。
「いつも一人で抱え込んで…。私じゃ頼りにならないんですか。私そんなに子供なんですか!」
望美の目から大粒の涙があふれる。