「……っ」
見たくない、見たい。
矛盾してる?そんなのわかってる。
「ん…ユウ」
真っ赤に染まった教室。
其処にある机の一つに座る彼もまた、頬が赤く。
「んんっ…誰か来たらどうするんさっ」
そう恥じらいつつ、唇を重ね合う二人。
一人はラビ先輩。もう一人は…学校内でも有名な神田先輩。
そんな二人が誰も居ない教室で、キスをしている。
と言うことは、
「失恋…」
ドアの影に隠れていた僕が、小さく呟いた。
幸いにも二人は気付かなかったようで。
負けないくらい想ってたのに
夕暮れの教室、見たくなかったな。
ーend