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□桜日和
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あなたと出会って百年の恋をしたね
ひらひらと舞い落ちる桜の花びらの下で…
私とあなたと 桜日和
‡桜日和‡
早くあなたに逢いたくて駆け抜けた陽のあたる急な坂道を今私はゆっくりと登っている
あの頃の記憶を思い返しながら…
少しすると桜の木が見えてきた
まるで長い夢から覚めたような気がする…
見上げると桃色の桜だけが広がり
まるで桃色の空を見ているような感覚に陥る
「はぁ……またこよう…か」
溜め息と共に漏れた言葉は恋次が言ってくれた言葉。
『また一緒にこような!』
桜の下で誓ったそんな約束は果たせぬまま終わってしまった……
もう会うことはないけど
恋次と過ごした時間はかけがえのない宝物。
だから…絶対に忘れない…。