リクエスト部屋
□心配性な旦那さま
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「それじゃ、スーさん。僕ちょっと買い物に行ってきますね」
今の今まで隣に座り、口づけを交わしていたフィンランドが立ち上がり、出かけるためにさくさくと準備しているのを見て、慌てて自分も立ち上がり、フィンランドの後を追うように準備を始める。
「………何でスーさんも準備するんですか?」
「一緒さ、行くはんでや」「でもほんの1時間ですよ?」
きょとんと小首を傾げるフィンランドを見つめる。
1分もしないうちに、涙で瞳を滲ませたフィンランドが言った。
「……わかりました。一緒に、行きましょ?」
「ん。」
財布と家の鍵がついているキーケースを持ち、玄関を出る。
施錠したあとに庭にある犬小屋で眠る花たまごを眺め、家をあとにする。