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□運命の道は、何処?
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戦闘は、好きじゃない。
それでも戦闘をするのは、世界を変えるためだから。
人が死ぬのも、もう見たくない。
この手で殺すのは、
「楽しいよなぁ、アレルヤ…」
割り込んだのは、もう一人の僕。
「楽しくないよ。…ハレルヤ」
微重力の中、与えられた個室へ文字通り飛び込む。
「人を殺すのに、もう抵抗なんてねェよ!」
悲痛な叫びは、脳内で響く。
僕は知っている。彼も悲しんでることを。
「ハレルヤ…」
「俺たちは別個体だ。それはお前の所為じゃないし、俺の所為でもねぇ。…世界が俺らを生み出した!なら、俺らで壊すのが道理じゃねぇか?」
僕らは知っている。ソレスタルビーイングは名ばかりだ、ということを。
違う目的だけれど、手段は一緒。だから手を組んだ。
「僕たちは、僕たちの目的のために」
「そうだ。俺たちは、」
「僕たちは、」
「「僕(俺)らを生んだ、世界と共に」」
生きるか死ぬかの瀬戸際で。
世界が僕らを求めるのなら、共にここで生きよう。
世界が俺らを拒絶するなら、共に滅びの道を行こう。
僕らはその為に生まれた。
俺らは世界に、拒まれた。
「アレルヤ」「ハレルヤ」
運命は、どの道を選んでくれるの。
END
2008.5.25.