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□とある、ガンダムマイスターの一日
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「デュナメス、目標を狙い撃つ!」
ラストミッションを終了させて、他のガンダムと共に帰島する。
デュナメスとエクシアは地上で待機。キュリオスとヴァーチェはプトレマイオスへ帰還命令が出た。
「アレルヤ、お疲れ」
キュリオスのパイロット、アレルヤ・ハプティズムに俺は声をかける。
「……ロックオン。トレミーには軌道エレベーターのトレインで帰れ、ってスメラギさんが…。どうしてだろう?」
「さぁな。見つかると厄介だからじゃねぇか?今はどこのモビルスーツも見回りで旋回してるらしいし」
その言葉でアレルヤは納得して、俺たちは更衣室へ入る。
いつまでもパイロットスーツでいると汗だくになってしまう。動きやすくていいのだが。
「…となると、出発は明日か?」
「うん。明日の朝一番のリニアらしいね」
王留美もスメラギさんにいいように使われてる。
丁度、エクシアのパイロット、刹那・F・セイエイが入ってきた。
「おいおい、刹那。お前の更衣室はこっちじゃねぇぞ。隣だ、隣」
刹那は女だ。長い間、男として過ごしていただけに、俺たちの前で脱ぎそうになったりする。
それは最近知ったのだが。
「俺は疲れている。わざわざ遠くの更衣室より、ここで着替えて休みたい」
それは理にかなってるが。
「…あのなぁ、刹那」
「ロックオン、僕らが先に出れば済むことだよ」
俺の言葉を遮ってアレルヤが言ったのは、刹那を甘やかすような言葉だった。
「アレルヤ…」
我が儘を許してはいけない。そんなことをすれば、刹那を調子付けてしまう。
「ロックオン、」
刹那が口を開いた。
「…俺を見なければいい」
それは解決策ではない。
「刹那、」
留めようと名前を呼ぶと、刹那がパイロットスーツのファスナーを下げた。
「ちょ、っ待て、刹那!」
「……後ろでも見ていろ」
少しいらついた声音で刹那は俺を睨みつける。
「…刹那ぁ、」
刹那はもう、人目も気にせずにパイロットスーツを脱いでいる。アレルヤは後ろを向いていて、すでに諦めていた。
頼れるのは俺自身のみ。
どうすればっ!!
そうこうしている内に、刹那はアンダーシャツ一枚だ。
普段、下着も付けないから、本気で一枚だけの姿だろう。
「…刹那が悪いんだぞ」
こうなったら責任転嫁だ。
アンダーシャツだけの刹那を、俗に言う¨お姫様だっこ¨で抱きかかえ、勢い良く更衣室を出る。
「なっ…、ロックオン!離せ…っ///」
「ロックオン…?」
アレルヤも声を上げていたが、この際、無視だ。
「くそっ、離せ…///」
「レディが¨くそ¨なんて使わない!」
「誰がレディだ!!」
少し離れた女性専用更衣室に、刹那を連れこんで扉を閉める。
「ロックオン・ストラトス…、刹那・F・セイエイ…?」
すでにいつもの普段着に着替えていたらしい、ヴァーチェのパイロット、ティエリア・アーデが目を見開かせて立っていた。
「…悪ぃな、ティエリア。刹那を着替えさせてくれ。じゃあな」
ティエリアに刹那を押し付けて、俺はアレルヤの居る更衣室に引き返した。
パイロットスーツを腰まで脱いだ途中だと気付いて、急ぎ足で更衣室に入った。
「ロックオン…?刹那、どうしたの?」
「ティエリアに押し付けて来た!」
アレルヤが少し苦笑して、それにつられて俺も笑った。
――とある、ガンダムマイスターの一日。
END
オマケ↓
「早く着替えろ。刹那・F・セイエイ」
「煩い。眠い」
「早くしないと夕食に遅れる。あと貴様にはヴェーダに報告書を提出しなければならないという使命があるだろう」
「……………わかっている」
「…。(絶対、忘れていたな)」
「…煩い」
「…何も言っていない」
「…………」
何かと言って面倒見のいいティエリア。
強制終了。
刹那とティエリア、女の子バージョンでした〜。
ロックのテンション、低いね。どうしたのかな。
まぁ、いいや。(笑)
エロを想像した方、惜しいですね。本当はエロにしたかったのですが、指が勝手に動きました。<(_ _;)>
2008.4.29