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□もしもやり直せるなら、
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戦争は、戦争でしか終わらない。
それをわかっているのに、この戦争では終わらない。







「何故だかわかる?紅龍」
「…いえ」
「そうでしょうね。貴方にはわからないわ。変革を心から求めていない貴方には」


ふん、と彼を軽蔑して長いドレスを引きずってソファへと腰を下ろした。



「お嬢様…」
「出ていって。…お願いよ、お兄様…」



少し強く言うと、紅龍は頭を下げて部屋を出ていく。




あの頃が懐かしい。
王家当主になる前が、どうしようもなく。







「…まったく。……新生ソレスタルビーイングは一体何をしているのかしら」




人を助けたり。
優しくなんかしたりして。


それはただの偽善ではないか。







でも、と思う。


刹那と話すと、どうしようもなく心が痛む。
何で、と聞かれれば、答えることもできないほど不確かなその感情を、わたくしはもてあましていた。




きっと、優しくされたせい。
わたくしが優しさを忘れてしまったとでもいうのか。それとも、




「…わたくしは、もう…」







戦いを望む。
それがわたしの生きる道。



ソレスタルビーイングに決められた道だけれど、いつの間にか自分の望む道になっていた。






それで良かったのだろうか。
この選択が間違っていたなら。わたくしは……



あの頃に戻って、最初からやり直したい。そう思ったのは、決して新生ソレスタルビーイングのせいではないと信じたい。










もしもやり直せるなら、

(貴方は何時がいい?)
(わたくしは、王家に生まれたくなどなかった)






2009.7.9.


ソレスタルビーイングによって人生を狂わされた1人。

誕生日、おめでと(*´ω`*)

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