昔々在る処に

□ブラックホール
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ジャリジャリした地面をけって歩く。






任務を終えたその足で、あの場所まで向かう。





「…めんどくせー……」



口をついて出たその言葉は、いわゆる口癖。




ここにくると、いつもいたたまれない気持ちになる。







酷い憎悪とアスマへの謝罪の気持ち。




そしてもうひとつ。






「…お、久しぶりだなァ」







「まだ生きてんのか」








大きな穴の底から聞こえる、声。








「だーかーらァ、俺は不死身だって言ってんだろーがァ!」





死にたくても死ねねーんだよ、とアイツの言葉。

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