お題

□知ってるけど
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学校の食堂。


そして、いつもは静かに一人で


昼食のはずが。









「秋兄、あーん♪」

『やめんか!!』


ずばしっ


「いたっ!あーっ、卵焼きっおちたぁ!!」

『机の上ならセーフ。

…つーか、向こう行け』

「いーじゃない!今日は愛しのダーリンが風邪でお休みなの!!」

『それで花蓮は俺と浮気か…』

「違うわよ!!秋兄は私にとって
おにいちゃんだから!!」


『…あ、そ。』





一応…、俺もオスですけど…。








花蓮と俺の関係。


家が隣。


それだけ。

俺は一つ年が上で…、
花蓮の世話とかよくやらされた。

それが理由でもある。

花蓮にとって、俺はただの兄貴らしい。



…恥ずかしい話、


俺は、花蓮に惚れてた。



が、

いつの間にやら彼氏を作っていた。


おにいちゃん、かなしいよ。



勝手に惚れて、勝手に失恋…。



呆気ないぜ、俺の恋。





「秋兄!」



…そうとは知らず、
親しくしてくる花蓮。


正直、きっついなぁー…。


俺って、諦め悪いから…。






 ずしっ。



『…って、何やってる。』

「えへ。秋兄、よく膝の上に乗せてくれてたなーって♪」




てめっ、俺が真剣に悩んでるとき
そういうことするなよ馬鹿っ!!

男の膝の上を簡単に乗るなッ!!!




『っ…ここ、食堂!!
それにっ、こんなことしてたら
同じクラスメイトとかに勘違いされるだろ!!』


「何を?」



『………。』







……空気読めよ。



鈍感、め。








『…何も。』


「?」







花蓮の背中に、俺の額をあてる。


温かい背中が、心地良い。



けど、


こんなに近くにいるのに、






君が遠い。












「…秋兄?どーしたの?」



『…何もないって。


ほら!飯食ったなら早く教室戻れよ。』


「はーい♪」




俺の膝から降りる花蓮。




「じゃぁね!秋兄♪
また一緒にご飯食べよ!」


『…おう』


























泣きたくなるんだ



君との距離





























fin...


















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