お題
□薬じゃ治せない
1ページ/2ページ
『あー…ダルい…、』
このオレが?
インフルエンザ、…?
『ふっ、このオレを負かすとは…、
なかなかやる、な‥げほっ、ごほぉ!!』
「高田さんっ!!うるさいですよっ!!
帰りますよ!!放置プレーしますよっ!!」
『ごめん、まじ帰んないで。死ぬ‥っ』
「いっそのこと、入院してそのままご臨終してください。」
『え、』
病人のオレに毒を吐いているのは
隣の家に住んでる加奈子さん。
オレのことを心配してくれてたらしく
面倒を見てもらっている。
唯一の欠点は…
ドS、なことかな…。
うぅ、心配してくれてんだか
苛めたいんだか…。
「私も一度だけインフルエンザ、かかったことがあるのよ。
すごくつらいでしょう?」
『…ん。まさか熱が40℃以上出るとは思ってなかった。』
「そうよねー。それに、まさか高田さんなんかが倒れるなんて…」
『…加奈子さん?…今なんか余計なこと言わなかった?「なんか」、は余計過ぎるよ』
「えへ、ごめんなさい。
なんだか高田さん、苛めがいがあるのよねー。
私のS心に油を注ぐのよ」
あ、Sって自覚あるんだ。
つか、
オレはなんでそこまで苛められなきゃならん。
「…可愛くて、しょうがないの」
ドクン。
自分で、
熱が上がっているのがわかる。
胸が苦しい。
咳しすぎた?
え、何これ。
心臓がヤバい。
「…あれ?
大丈夫?さっきより顔赤いよ?
(遊び過ぎた…!!)」
『狽チえ!?』
「そうだ。薬の時間よね。
すぐに持ってくるから…」
『いい。』
オレは加奈子さんの
腕を掴んだ。
『…た、ぶん。…違う、から。
……側に、いて。』
だって
薬じゃ治せない
病名、
恋の病ってね。
そしてオレはMなんだ…っ!!
fin...
あとがき→