ME

思いついたネタ。とか。
◆妹子を泣かせたかっただけ! 

お芋を泣かせたくなった!

ちょっとグロ…かな?






「ごめんなさい!ごめんなさいごめんなさいっ!」
ぼたぼた零れる透明な雫を拭いもしないで、哀れな子は叫んでいた。
半ば以上錯乱状態にありながらも律儀に謝罪を繰り返し、苦渋の表情を形取る。しかしもうまともな思考など出来てはいないだろう。あの謝罪は、あの子という人格を保つ最後の糸の一束だ。なんと細く頼りないものか。
だがその健気さが彼らしいといえば彼らしい。
「ごめ、なさ…っああ!だって、でも、だって!」
しゃくりあげる喚き声は幼い子供の癇癪のよう。
そうやけに冷静に妹子の動向を見守る私の目にも、涙は溢れていた。
「仕方、な!太子っ!あなたがだって!」
きっと私自身も混乱を極めているのだと思う。行き過ぎてしまっている。
「だって太子を!あなたが殺すから!」
それじゃなきゃ、とっくに妹子の腕を掴んでやめさせている筈だ。
「ごめんなさい先輩ごめんなさいごめんごめんなさいっでも!」
ざくり。
もう指先ひとつ動かない、妹子の先輩だった男。その男が持っていた刃を何度も何度も突き刺しながら、床を埋め尽くす真っ赤と同じ色に染まった妹子は絶叫しながら泣いていた。
赤い床には他にも、妹子と親しかった同僚や、友人である者と同じ顔をした死体が転がっている。皆反逆者だった。それを妹子が私を守って排除したのだ。
私は腹を一突き浅く刺されたけれど、妹子は尊敬する人間より友人より、私を瞬時に選んで、彼らを殺した。
「うっ…ごめ、!太子を傷付けるっ、殺すってだから僕!ごめんなさい太子、嫌ですごめんなさいごめんなさい嫌です嫌です嫌ですごめんなさい!!」
「妹子!」
ついに自傷にまで至りそうな妹子の腕を掴む。腹は痛むが、大した事はなかった。
「私は此処にいる。妹子、私を見ろ、な」
私の顔を瞳に映した途端に叫びはやんだ。荒い呼吸だけが過呼吸気味に引きつりながら、言葉を紡ぐのをやめ、生命活動に徹した。
「ありがとう。私はお前に助けられたんだ。もう危ないものは何もないぞ。妹子こそ、怪我はないか?」
泣いて泣いて、泣きながらこくこくと小刻みに頷く。
この日妹子は初めて人を殺した。



あれ…こんな病みっぽくなる予定は…←
妹子が全く覚悟なしに人殺しをして壊れていったりしたら禿萌えませんか?ませんね。ごめんなさい。
太子暗殺計画は、妹子から情報収集が正義。←

そして裏に置くべきか迷った。

2009/05/13(Wed) 02:07

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