校外学習
□●溺れる
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とりあえずティッシュで手早くペニスに付着した液体を拭いて投げ捨て、服を正す。
それから未だぽかんとしているシズちゃんに向き直った。
「分かってるよね?…少しでも物音立てたりしたら、殺すから」
部屋を出て外から鍵をかける。
それからリビングにあった香水を手首と耳の後ろに擦り込んだ。
玄関に置いてあるシズちゃんの靴も下駄箱へ適当に放り込むと、ドアを開ける。
現れたのはやっぱり大好きな彼だった。
「ドタチン!早かったね、どうしたの?」
早く早くと急かすように腕を掴んで引っ張ると、ドタチンが少し照れたように頬を染めて視線を落とした。
「その、臨也に早く、会いたくて…仕事がんばった、」
バツが悪そうに唇を尖らせて言う。
その言葉にも仕草にも、思わず頬が緩むのを止められなかった。
だって!可愛すぎるよ…反則だ。
まだ玄関だし、ドタチンは靴も脱いでないけど彼を抱きしめずにはいられなくて。
何か言いたかったのに大好き、愛してる、より上の言葉が見つからないから、俺の気持ちが伝わるように背中に腕をまわした。
「…迷惑じゃなかったか?」
「全然!俺もずっとドタチンに会いたかった…」
ぽんぽんと頭を撫でられる。
名残惜しいけど体を離して、代わりに手を繋いだ。
掌に伝わる彼の体温が気持ちよくて嬉しくて、思わずにやけてしまう。
「なにニヤニヤしてんだよ、スケベ」
「仕方ないよ、だって俺スケベだもんっ」
言いながらドタチンのお尻を撫で上げると、ドタチンはうおっとか言いながら肩を竦めた。