その他テニス

□●恋は人を狂わせる
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「そうだな、貞治さえ良ければ俺もそれがいい」

今回は賭けに勝ったらしい。
少し安堵して、ずっと開きっぱなしだったノートを閉じた。

「少し待ってくれないか?ノートをしまうから」
「ああ」

短い会話ですら嬉しいなんて。
地面に置きっぱなしだった鞄を拾い、ノートを鞄にしまって立ち上がった。

「おまたせ、行こうか」
「案内よろしく頼む」

何気ない蓮二の一言にずき、と胸が痛む。
小学生の頃はよく来ていたのに、案内だなんて。
また俺達が離れていた間に流れた月日を思い起こさせられるのか。

夕方になり、少しずつオレンジ色に染まっていく町を俺達は歩いていく。
間、テニスについてだとかお互いの近況だとかを幾らか話したと思う。
正直蓮二ばかり見ていたりしてあまり覚えていないのだが…




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