Inevitable love―必然の恋愛―
□第三話 DEVIL
1ページ/10ページ
賢二さんはコーヒーを飲んだ
この人は一体・・・何者なんだ・・・・なんで動いていられる?
「気になる?俺が何者なのか」
賢二はにっこりと笑みを浮かべる
「そろそろ君達に話そうかと思っていたんだ、俺の正体を」
正体を…だと?
真の表情は驚いた表情に変わる
「俺の本当の名はベルセブブ…君の父ルシファーの次に偉い悪魔だ」
ベルセブブ…蠅の王…
父さん(ルシファー)に次ぐ地位を持っている大悪魔…
「ちなみに君が知っている黒澤祐樹も悪魔だ…本当の名はマモン…」
つまり莉沙も莉奈も俺と同じ悪魔と人との間に生まれた子だという事か…
真は俯き冷汗をかいた
「沙里さんは知ってるんですか?」
「どうだろう…知ってるかもしれないし知らないかもしれない…」
賢二さんは口元に笑みを浮かべる
父さんの他にも悪魔が棲んでいたなんて…父さんはそんな事、一度も言ってなかった…
それにまさか賢二さんと祐樹さんがなんて…
「知らない方が良い事もある…だがあの方はあの女に本当の正体を見せた…見せる必要なんてないのに」
此処は萌の部屋。
そこには萌の父親の祐樹が居た
祐樹はテーブルに置いてある一冊の漫画を手に取る
その漫画には【D.Gray-man】と記されてあった
D.Gray-manの漫画は祐樹が一冊、手に取った途端、全巻、炎に包まれ消えてしまう
「あとは…」
そう祐樹が呟くと祐樹の瞳が紅く底光りしD.Gray-man関連のグッズ…DVD…CDなどが全て消えていった
「アナタ、もう食べ終わったの?」
三分経つと止まっていたものが皆、動き始めた
「ああ、ついさっき食べ終わったんだ、御馳走様…じゃあ行ってくるね」
「いってらっしゃい」
賢二は椅子から立ち上がり食器をシンクに出し自分の部屋に鞄を取りに行き家を出て仕事場に向かって行った
「御馳走様」
「真君ももう?」
「はい…」
真も賢二に続いてシンクに食器を出す
その時、玄関のチャイムが鳴った
「あっ…もう時間?」
莉沙は急いで食事を済ませソファーに置いてあった鞄を手に取る
真と莉奈もソファーに置いてあった鞄を手に取った
「「行ってきまーす」」
「行って来ます」
「いってらっしゃーい」