拍手ありがとでさァ
それはそうと...
此処は何処ですかィ？
拍手所？
そんなとこ聞いたことありやせんぜ？
ったく、訳解んねェとこに連れて来やがって。
覚悟は出来てるんでしょうねィ？
安心しなせェ
痛くしてやっからv
オマケですぜィ
真選組唯一の女隊士。
そして、俺の補佐。
つまりは一番隊副隊長的存在。
近藤さんの知り合いの娘だとか。
可愛くて、気が利いて、それなりの実力があって。
皆にちやほやされて。
土方さんまで顔赤くして。
近藤さんは「お妙さんと俺の娘だー」とか言って...。
俺は正直
気に入らねェ。
「おい」
「あ、沖田隊長ーッ」
「ちょっと頼みたい事があるんでさァ」
「なんでしょう？」
「土方さんのマヨネーズ全部パクってきなせェ」
俺がそう言うと、こいつは顔を真っ青にして
必死に訴えてきた。
「そ、そんなことしたら殺されますよ!!!」
「んなことねェですぜ」
さらりというと、泣きそうな目をして俺を見つめる。
そういうところが
気に入らないんでィ。
「どーした 早く行ってきなせェ」
「無理ですよ...そんなの」
「土方さんが好きだからか？」
「はい？い、いえ...そういう訳では」
困ったように俯く。
そういうところが、気に入らねェ。
可愛い仕草
女の子らしい表情
明るい笑顔
苛めたくなる泣き顔
全てが俺を狂わせる。
「嘘でィ」
「え？」
「だから、嘘って言ってるんでさァ」
俺が頭を撫でると、少し顔を赤らめる。
あ、はじめて見た。
赤い表情。
俺はちょっと嬉しくなって、撫でてた手を止め、顔を除きこんだ。
そこには、真っ赤な顔の可愛い女の子。
「可愛い」
お前ェの全てが俺を狂わせる。
俺が俺じゃなくなるんでィ。
そんな自分が初めは怖かった。
でも、今は...
そんなことねェ。
お前ェを必要としてる俺が居る。
＋気にくわない奴＋
訳解んないから
でも
本当は
好きだったりするんでさァ
+