†Poetry†

と黒の世界
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大切なモノは何時だって
この手をすり抜けて
堕ちていってしまうんだ




何かが 聴こえてきた


何かは 解らなかった




何かが 近付いてきた


何かは 解らなかった




世界が 静かになった


何故かは 解らなかった




寒い
寒い
寒い


凍える様な静寂の中
終わらぬ様な廊下の
その先には




一面の
















何故かは 解らなかった




死体と
死体と
死体の路を越えて
辿り着いた襖の向こうには




顔の見えない殺人鬼と
まだ新しい





世界は
と黒で出来ているのだろうかと思った




声を上げて泣いた




死ぬ勇気も無い
孤独に耐える力も無い
無力な自分は
復讐の手を取った




無力な子供は知っている
其れが間違いでも
逃げ出す以上に
愚かな事は無いのだから



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