過去拍手
□【時の描片U】番外編4
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俊「敬浩、誤解すんなよ。お前より先に来ちまった事は謝る。俺は、またこいつをさくらと重ねちまった。」
『はい・・・わかります』
俊「もう・・・電話越しに“交通事故にあいました”なんて事聞きたくねぇんだよ」
そして、最後に。
俊「ぜってぇ、こいつ守れよ。守ってやれよ。人はなぁ、一瞬で消えちまうんだからな」
俊さんは、自分を責めてるんだ。
自分が、さくらさんを守れなかったように、俺がSORAを守ってやれないなんて。
俊「・・・まぁ、こいつは死にそうもねぇけどな!じゃあ、俺は行くわ。」
初めて大切な人を失いかけて、人の死、というものの怖さが分かったような。
こんな苦しくて、怖くて、悲しいことはない。
そりゃあ、いずれは誰もが通る道だけど。
誰も人の死を避けては生きていけないけれど。
出来るならばなるべく、遠ざけて生きていきたいのに。
それを早くに痛感した俊さんの気持ちは、きっと誰にもわからないんだろう。
人事だと思っていた自分に腹が立つ
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