TOT夢連載【太陽の花】

□第22話 【隔ての門】
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カイウス
「レイモーンに詳しい商人なんて、
本当にいるのかな?」


『どうして商人が
レイモーンに詳しいの?』


フォレスト
「各地を旅する商人達は
噂や情報に詳しい。
たとえ些細な噂であっても、
彼らにとっては貴重な情報なのだ。」


『ふ〜ん・・・それでなのか。』


カイウス
「なるほどね。
だからレイモーンについて詳しい
商人もいるって事か。」


フォレスト
「そうだ。
まずは話を聞いてみるのがいいだろう。」



フォレストの説明に納得している所に
商人風の男性が声を掛けてきた。



商人
「おや?こんな子供が旅をしているとは
あんた達は流れ者か?」



言葉の一部分が癪に触ったのか、
声を荒げ、カイウスは抗議し出す。


カイウス
「オレは15だ!
子供じゃないぞ、一人前の男だっ!」


『ちなみに私は、16の女で〜す♪』



後に続いてフォルテが言った台詞が
なんだか可笑しく感じてしまい
商人は笑いながらも謝ってくれた。



商人
「ははは、
面白いお嬢さんだな、すまない。
とにかく気を悪くせんでくれ。
それで、どこから来たのかね?」



突然の問い掛けに慌てつつも
誤魔化しながら答えてみせた。



カイウス
「えっと・・・ ・・・南だよ南(汗)」


商人
「そうか。それで、これからどこへ行く?」


カイウス
「ああ。砂漠へ行こうと思うんだ!」


商人
「なんだって?本気かね?」


『大真面目で〜す。』



片手を上げて元気に答えると
商人は驚きながらも砂漠についての
簡単なアドバイスをしてくれた。



商人
「1つ忠告してあげよう。
砂漠を横断しようなどとは思いなさんな。
あそこは死の大地だ。
リカンツの遺物を求めて、どれだけの
ヤマ師たちが入っていったことか。
それでも、
リカンツのお宝を見つけたなんて話は、
トンと聞いた事がない。」


カイウス
「リカンツのお宝?死の大地?
なんだよそれは?」


商人
なんだ、そんな事も知らないのか?」


『全然知らないので、
少しだけ教えて下さいます?』



砂漠の情報を得るためにと
素直に願い出てみた。

すると商人は快く承諾してくれ、
詳しくそして分かり易く説明をする。



商人
「なら、教えてあげよう。
砂漠の中心にはリカンツが残した、
都市がある。レイモーンの都さ。
だが【獣人戦争】の時に、都市は滅びた。
今は廃墟があるだけらしい。
周囲の土地も獣人戦争のせいで
水もなく、草も木々さえも芽吹かない。
まさに死の大地というわけさ。」



詳しい説明を聞き、
何となく砂漠の情報を把握できた。



『息吐く隙も無い砂漠の中の廃墟・・・
だから、死の大地・・・なのね。』


カイウス
「その砂漠には今もまだ、
レイモーンの都が残っているのか?」


商人
「ああ、残っているとも。
今でも時折、リカンツのお宝を求めて
入り込むヤマ師も多いがね。」



現在の砂漠の状況も大体掴め
2人は感謝の気持ちを示した。



カイウス
「わかった、ありがとな。」


『本当にありがとうございます♪
おじさんもお身体に気をつけて
良い旅をして下さいね(微笑)』


商人
「///ああ、ありがとう。
お嬢さん達も気をつけてな(照)」


カイウス&フォレスト
「「(またもや、被害者1人・・・)」



そんなこんなで情報を掴み終え、
3人は待ち合わせ場所へと向かう。


レイモーンの都へ続く道標が
死の導きとならぬように瞳を閉じ、
祈りて願い行く・・・



→第23話 終
→第24話に続く・・・
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