TOT夢連載【太陽の花】

□第22話 【隔ての門】
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北の門にある町に入るべく、
意気込んで足を踏み入れたものの
あまりの呆気なさに拍子抜けである。



フォレスト
「すんなり入れましたね。」


『そうだね〜・・・』


ティルキス
「どうやらここまでは
手配がされていないようだな。」



とにかく中に入れた事に喜びながら
カイウスが口を開いた。



カイウス
「これからどうするんだ?
こんな所でモタモタしてたら
黒騎士や僧兵の奴らに追いつかれる。」


アーリア
「焦りは禁物よ、カイウス。
あなたの気持ちはわかるけど
宛もなく旅を続ける事ほど
危険な事はないわ。」


フォレスト
「その通りだ、カイウス。」



言い聞かせるように2人が言うと、
フォルテもそれに続けて話した。



『そうそう〜、2人の言う通りだよ。
それに、考えてみてカイウス・・・
ここで無理して旅の準備も全くせずに
目的地へ着く事が出来たとしても
もしかしたら・・・ ・・・』


ルビア
「狽サ、そんな事よりも、
早くこれからの事を決めましょ
フォレストさん、ねっ、ね?(アタフタ)」



フォルテが繰り広げようとする
もしもシリーズが始まるのを恐れ
フォレストに助けを求めた。

あまりの焦り方により気持ちを察し
何も聞かず、これからの事を決め始める。



フォレスト
「・・・まずは補給をして、情報を集めよう。
レイモーンの砂漠について
詳しい商人がいるはずだ。
ティルキス様、ここはまた
二手に分かれて 行動しますか。」



そう問い掛けると、
少し考える仕草をしてから答えた。



ティルキス
「そうだな。
じゃあ俺はご婦人方の護衛も兼ねて
一緒に動くとしよう。
もちろんフォルテもこっち側だ。」


ルビア
「今度はアーリア、それと今回こそ
フォルテがお姉様になるんですね。
お姉様ー♪」


アーリア
「お姉様って・・・」


フォレスト
「お待ち下さいティルキス様!」



慌てたような制止の声に
ティルキスは不服そうな表情だ。



ティルキス
「なんだフォレスト、
何か質問があるのか?」


フォレスト
「メンバーの事ですが・・・」


カイウス
「そうだよ!
なんでちゃっかりフォルテまで
そっちのメンバーに加えてんだよ。」


『へっ・・・私?(キョトン)』



いきなりの名指しに意味が分からず
首を傾げてみせているが
他の者はそれを余所に、またもや
低次元な争いが始まるのであった。



ティルキス
「以前はカイウス達とフォルテは
一緒に行動していただろ。
だから今回は俺らといくのが筋だ!
(今度こそ渡してなるものか!)」


ルビア
「そうよそうよ〜!
お兄様の言うとおり、潔く、
こっち側にフォルテを渡しなさい!
(可愛いフォルテはこっちのモノよ)」


フォレスト
「ティルキス様に渡しなどしたら
危険がついて回ります!!
(いくら言われても、
今回も聞く耳持ちませんので)」


カイウス
「そーだそーだ、
フォレストさんの言う通りだ!
すんなりフォルテは諦めろよ!!
(絶対、引き渡すわけないだろ)」



次々に取り合う中で
フォルテは思った事を呟き嘆く。



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