TOT夢連載【太陽の花】

□第19話 【遡る記憶】
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ティルキス
「待て、考えがある。
カイウスにルビア、それにフォルテ、
お前たち泳げるか?」


カイウス
「得意だけど、何でだ?」


ルビア
「あたしも一応できるけど・・・
急にどうしたの?」


『エ、エヘッ・・・(苦笑)』



カイウスとルビアは普通に答え、
何故かフォルテは言葉を濁す。



ティルキス
「#name1#の返事が少しばかり曖昧だが、
時間がない。泳ぎが苦手なら、今覚えろ。」


ラムラス
「なるほど、そういう手ですか。」



ラムラスが納得する傍ら、その案に
気付きたくないのに気付いてしまった
フォルテが混乱して大声で叫び始める。




『ΣΣいや〜〜〜〜!!それだけは、それだけは、平に・・・平にご勘弁を!!(泣)』




泣き叫んでみせるが
そんな事など完全無視したように
ティルキスは勝手に話を進めていく。



カイウス
「え?え?」
ティルキス
「いいか。
合図したら橋から飛び降りるんだ。」


ルビア
「ええ〜!?
本気なの、こんなに高いのに?」


『狽サ、そうよね!!(アセアセ)
じゃあ、別の手を考えたりして♪』


アーリア
「でも、それしか
今思いつく、逃れる手はないのよ。」


『這狽、゙っ゙・・・(滝汗)!!』



諭すような台詞に
言葉を詰まらせてしまい 唸る。



カイウス
「す、水面までどのくらいあるんだ?」


ティルキス
「そんな事気にするな!」


『そうよ、高さなんてどうでもいいわ!
私は断固として、その意見は
猛烈に反対派なんだからね!!』


ティルキス
「・・・どうしてフォルテ
そこまで嫌がっているんだ?
顔が真っ青になってるみたいだが・・・?」



元気よく声を荒げてはいるが、
顔面蒼白で、非常に体調が悪そうだ。

するとラムラスが
バツの悪そうな表情で答えてくれた。



ラムラス
「フォルテは泳げない・・・(ボソッ)」


ティルキス
「Σなっ!本当なのか!?
(何でも出来そうな感じなのに、
こんなところに弱点があるとは・・・)」



あまりにも意外な事実に驚く反面、
呆れてしまったのは仕様がない。



フォルテは新たな称号
 【うきわ必須】を得た!



『(ニコッ)じゃ、じゃあ・・・
ここは強行突破で・・・(キラキラ)』


ティルキス
「フォルテ#は、俺が連れて飛び込む。
いいか、いくぞ。」



フォルテを完璧にスルーし
そう言い放つなり、橋近から下を覗く。

すると、いきなりの事で
フォルテは水に対しての恐怖、
ルビアは高い場所からの飛び込みに
涙目になってしまっている。



ルビア
「ひえ〜〜〜っ!(汗)」


『勘弁して〜〜〜〜〜っ!!(激泣)』



そんな様子を静かに
見守っていたアルバートが声を荒げた。



アルバート
「ふん、いったい何をゴチャゴチャと。
往生際の悪いヤツらめ。さぁ、
さっさと観念して大人しく捕まるんだ。」



アルバートが口を開き、辺りを囲む
僧兵達の間に隙が出来たのを確認し
瞬時にティルキスは合図を出した。



ティルキス
「今だっ!!」


ノォォオオー――――――――――ッ!!!!!!




掛け声の合図で左右に分かれ
泣き叫ぶフォルテを無理矢理 掴み
橋の上から川へとダイブ。


が・・・荒れ狂う激流にと飲み込まれ
掴まれていたその手も離れてしまい
フォルテはそのまま意識を手放す。


そして・・・濁流に飲み込まれる中で、
昔の夢を見ることとなるのだった・・・



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