TOT夢連載【太陽の花】
□第11話 【カイウスの想い】
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ｶｲｳｽ
「リカンツ。
いや､レイモーンの民ってなんだろう｡｣
ﾌｫﾚｽﾄ
「父親の事か。
やはり、異端者狩りにあったか。」
ｶｲｳｽ
「うん。
異端審問官に連れて行かれて･･･ ･･･
それを追いかけるために、
村を出たんだ。」
『カイウス･･･』
ｶｲｳｽ
「不思議だな。フォレストさんには、
この事を言っていいような気がした｡」
ﾌｫﾚｽﾄ
「そうか。
それで､父親の安否が気になるのか？｣
ｶｲｳｽ
「あと･･･ ･･･自分の事も。」
ﾌｫﾚｽﾄ
「自分の事？」
フォレストは
カイウスの言葉に疑問を持つ。
ｶｲｳｽ
｢異端審問官に捕まった父さんは､
オレの事を血は繋がっていないし､
獣の姿になることもないって言ってた｡
だけど､レイモーン王家最後の王族が
オレの母親だと言っていた。
そうなんだよな、フォルテ･･･？」
『ええ、その通りよ。』
ﾌｫﾚｽﾄ
「･･･カイウス、お前は
ザンクトゥというものを知っているか?｣
ｶｲｳｽ
｢レイモーンの民の証って､
父さんから聞いた。」
ﾌｫﾚｽﾄ
「そうだ。
レイモーンの民なら､そのアザがある｡
お前にはやはり･･･ ･･･」
ｶｲｳｽ
「ないんだ。
オレにはザンクトゥがないんだ。」
ﾌｫﾚｽﾄ
「それは、本当なのかフォルテ？」
確認するように振り向くと
フォルテへ問い掛ける。
『ええ･･･以前ラムラスおじさんから、
カイウスの身体の何処にも
見当たらないって聞いたことが･･･』
ﾌｫﾚｽﾄ
｢ザンクトゥがない･･･ ･･･ならばお前は
レイモーンの民ではないのだ。
ザンクトゥがないレイモーンの民など
聞いた事がないからな。」
ｶｲｳｽ
「じゃあ･･･ ･･･
オレの本当の両親は誰なんだろう。｣
更に寂しげな表情で空を見上げる。
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