TOT夢連載【太陽の花】

□第1話 【幼馴染み】
2ページ/4ページ

ルビア
「もしあたしが いなくなったらどう思う?」


カイウス
「お前、なに言ってるんだ?」


ルビア
「淋しくなるかな?」


フォルテ
『そんなの当たり前でしょ!!
私達3人はどんな時も一緒にいたんだから、当然だよ!』


ルビア
「ありがとう…」


フォルテ
『それで、何があったの?』


話を促してみると、言いにくそうに口を開いた。



ルビア
「あたし、次の冬が来る頃にジャンナへ行くの。」



先程より一層寂しげな表情を浮かべながら、少しだけ顔を下へ俯ける。



カイウス
「またおじさんのお供に?
教会の仕事ってのも楽じゃないな。
わざわざジャンナへ行かなきゃいけないんだもんな。」


フォルテ
『な〜んだ、おじさんのお供か…
私は普段、農家のお手伝いだけだから、あんまり大変だという事はないけど…
ルビアはいつも大変だよね。』



そんな2人の言葉を否定するように、首を横にと振って見せた。



ルビア
「ううん、今回はそうじゃないの。
あたし次の春から教会の学校へ入学する事にしたんだ。
そこで僧の勉強をするの…」


フォルテ
『ジャンナ教会に入学?
次の春、か…
そんな早くに行っちゃうんだね(シュン)』


カイウス
「で、どのくらい向こうにいるんだ?」



ルビア
「…8年くらいかな。」


カイウス
「・・・長いんだな。
でも自分で決めたことだもんな。
頑張れよ。たまには会いに行くからさ。」


フォルテ
『そうだよ、もう会えないわけじゃないもの。
お手紙も書くし、ねっ♪』


ルビア
「…うん♪(ニコリ)」



優しい励ましに応えるよう、いつもの元気な笑顔を見せた。

どうやら気持ちを切り替え、ウジウジ悩むことは止めたようだ。



ルビア
「じゃあ森に行きましょカイウス、フォルテ。」



フォルテはルビアに手を引かれるまま走り出した。



カイウス
「あ、待てルビア!
フォルテはオレと一緒に行くんだからな!」


ルビア
「ふふっ♪
早い者勝ちよ。」



1人取り残され、ちょっと出遅れたが2人を追って走り出した。


.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ