TOH夢連載【沙羅の実】

□第3話【岬のほこら】
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シング
「あのさ、コハクたちは なぜそんなにソーマの力を必要としてるの?」


コハク
「それは・・・・・・」



質問に対し言い淀んでいると、後方から誰かが近寄って来ていた。

気配に気付き後ろに振り返ると、そこには紫のローブで身を包んだ、魔道士風な風貌の女性が立っていた。



ヒスイ
「狽ュっ、魔道士インカローズ・・・」


ルベラ
『インカローズ・・・?
(どこかで聞いたような・・・)』



ヒスイが呟いた名前に、どこか聞き覚えがあったが、なぜだか思い出せないでいた。



インカローズ
「見つけた・・・・・・ぞ。
今度は・・・・・・逃がさん。」


ルベラ
『這狽オまった!!』



ルベラが動くよりも早く、コハクに狙いを定めると、黒き思念術を発動させてしまった。



コハク
「狽ォゃあぁぁぁッ!」


ヒスイ
「買Rハクッ!」



避けることは叶わず、喰らってしまったコハクの全身からは黒い光を放ち出す。

武器を持たぬ2人を守るように、シングとルベラは構えた。



インカローズ
「心配するな、殺しはしない。
アレの【眠り】を覚ますまでは・・・な。」


シング
「お前、コハクに何をしたッ!?」


ルベラ
『あなた!!
スピリアに干渉をしたわね・・・・・・』


インカローズ
「そちらの女は分かったようだな、褒めてやる。
ほう、ソーマか。
・・・・・・その形状、見覚えがあるぞ。」



話が終わる前に、先手必勝と言わんばかりに2人同時に切りかかってみるが、相手の方がスピードと瞬発力があり、難なく避けられてしまう。



インカローズ
「オマエ、ゼクスの血縁者・・・・・・か?」


シング
「だったらなんだ!」


インカローズ
「別に。
オマエ達を殺して、生きているならゼクスも殺す。
それだけ・・・・・・だ。」



今度はシングに狙いを定め、黒い思念術を発動。



ルベラ
『矧ない、シング君ッ!!
きゃあぁぁぁッー―――!!!』



自分の身を盾にし、シングを庇う。



ルベラ
『だい・・・じょぶ、シング・・・君(ニコッ)
私、は・・・いから・・・3人でにげ・・・』



そこまで言うなり気を失ってしまった。

慌てて呼吸を確認すると、幸い命に別状はないようである。




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