TOI夢連載【彩りの雛U】スパーダ編
□第21話
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王都兵に見つかりそうだった所を、ティビアの実兄であるシェリトに助けられた。
そんなシェリトの計らいにより、外の騒ぎが ある程度収まるまでの間、ティビアの実家に匿ってもらう。
リカルドと約束した集合時間となり、2人はシェリトに見送られるまま工場地区のマンホールを目指す。
狭い路地裏などを利用して目立たぬように集合場所まで行くと、リカルドの姿は見当たらず…
ティビア
『リカルドさんは…
まだ、のようですわね?』
スパーダ
「みたいだな。」
ティビア
『兵士さん達に見つかってないでしょうか?
リカルドさんのことだから、大丈夫だとは思うのだけれど…』
スパーダ
「そーだな…
でも、あー見えてオッサン、抜けてる所があるしなぁー…」
ティビア
『あっ、リカルドさんだ♪』
ティビアがそう言うと、スパーダの後方からの足音と同時にリカルドの低重音の声が響く。
リカルド
「ベルフォルマ…
誰が抜けていると…?(黒笑)」
スパーダ
「藩゙クッ!そ、それは…(滝汗)」
背後に見える黒オーラに、スパーダは少し怯えた表情。
だが、ティビアのおかげで、救われることになる。
ティビア
『私達よりも遅く来られましたので、いらぬ心配しちゃいました〜。
でも、リカルドさんがご無事で本当に何よりですわ♪(ニコリ)』
リカルド
「(///可愛いな)ああ、心配かけた。」
スパーダ
「(///ティビアの微笑みのおかげで助かった…)」
蛇とマングース状態の危機を、突破する事に成功。
ティビア
『では合流も出来ましたので、マンホール下にある、スパーダ君的 秘密基地に入りましょうか。』
リカルド
「分かった。」
スパーダ
「だな。」
マンホールの蓋を開くと、ティビアが梯子に片足を掛け一番最初に下へ降りようとしたが、スパーダの声によって止められた。
スパーダ
「ちょっと待った。」
ティビア
『…はい?どうかなさいまして。』
降りようと掛けた片足を戻し、スパーダへと向き直る。
リカルド
「何か問題でもあるのか?」
スパーダ
「いや〜…
問題ってほどのもんじゃねーけど、俺が先に降りても良いかな〜なんて。」
ティビア
『えっ、はい…どうぞ…?』
意味が全く分からないティビアは首を傾げながら返事をすると、脇に身体を避け、道を譲った。
スパーダ
「マジに良いのか♪(キラキラ)」
ティビア
『はい。お先にどうぞです。』
スパーダ
「よっしゃ!!」
リカルド
「………。」
ただ先に降りるというだけなのに、スパーダの喜び方は異常であり、リカルドに不信感を抱かせる。
嬉々として降りようとする姿を見て、勘の良いリカルドは あることに気が付いたようだ。
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