TOI夢連載 通常スキット編2

□SKIT/055【信仰を集めてどうするの?】
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【信仰を集めてどうするの?】


ルカ
「ねえ、アンジュなら知ってるかな。」


ティビア
『きっと知っていますよ、アンジュさんは物知りですもの。』


アンジュ
「ん、なぁに?」


ルカ
「天上は、世界を維持させるため地上から信仰を必要としてたって言うけど・・・、これって何故なの?」


アンジュ
「えー、そうねぇ。
元々、天地は一つの世界だったのは知ってるよね?
つまり地上は天上の一部。
遠く離れた地上に、天上維持の力が、ずいぶん持っていかれてしまったのよ。」


ルカ
「その代替の力が、地上人の信仰心だったって事だね。」


ティビア
『人々の祈りが、天上人の糧へとなるのですね。』


アンジュ
「信じ、仰ぐ。それは世界を維持する力よ。
祈りはとても尊い力、原初宗教が発生していた頃は たくさんの力を得られていたけれど、それも徐々に失われた。」


ルカ
「どうして?」


アンジュ
「地上の人々が、元々自分が天上人だった事を忘れていったからよ。
なぜ天へ許しを乞うのか。
それがわからないと信仰は空っぽになっちゃうでしょ?
その経文に色んな解釈をつけて、空っぽなのを埋めていった結果が教会の発生というわけ。」


ティビア
『それぞれの解釈次第では、膨大な祈りが約束される、ですか。』


ルカ
「じゃあ、教会は天上の支えになってたって事だね。」


アンジュ
「それは・・・一概に言えないのよねぇ。
解釈が複数出来ると、信者は自分の都合の良い教養を選ぶようになる。
結果的に天上が必要とした信仰とは、かなり形が違う物になっちゃったの。
教会そのものは大きくなったんだけどね。」


ルカ
「でも、それって仕方ないよね。
信仰が必要じゃない人達も、どんどん増えて行ったんだろうし。」


ティビア
『なんだか寂しい話ですね・・・』


アンジュ
「地上に生きる喜びを知っちゃえば、誰も天に帰りたいとは思わないものね。」


ティビア
『2つの世界が交わっていると、誰1人、夢にも思わないでしょうね。』


ルカ
「天地が切り離された時点で、世界の運命は決まっちゃったのかも・・・ ・・・」



パラレルワールドに近い?

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